世界初!3Dプリント製フローティングハウス

チェコの建築家が48時間以内で3Dプリントされる世界初の3Dプリントフローティングハウスを開発

チェコ共和国の建築スタジオ Scoolpt と同国の彫刻家 ミハエル・トルパック(michal trpak)および建築協会 Stavebni sporitelna Ceske sporitelny(Buřinka)は共同で、世界初の3Dプリント製フローティングハウスを開発。2020年6月に着工を開始する。

「Prvok od Burinky(Protozoon)」と名付けられたこの3Dプリント構造物は、コンクリート3Dプリントシステムを利用して約48時間で建設可能な住宅で、最大の特徴として、運河などに浮ぶフローティングハウスとして利用することができる。

延べ床面積43平方メートルの3Dプリント住宅には、キッチン付きのリビングルーム、ベッドルーム、バスルームなど3つの部屋が設けられており、一部自給自足できるような工夫が施されている。

コンクリート素材で3Dプリントされる建物のシェル構造の3Dプリントプロセスは約48時間で完了し、伝統的なコンクリートよりも3倍強く、年間を通して水上生活できる十分な性能を有しており、内外装の仕上げを含め2ヶ月以内で居住可能となる。

循環式シャワー、飲料水、ユーティリティ、下水のための貯水池などを含む3Dプリント製のフローティングハウスは、住環境に関係なく、100年の寿命を持つと考えられている。やがて使用期限を迎えた建物はその場で粉砕され、その材料を再利用できるよう工夫されている。

3Dプリント技術を利用したサスティナブルな構造物は、EUが掲げる「2030年までにCO2排出量を30%削減(2005年と比較値)」の目標に貢献することが可能で、従来の建設手法と比べ、CO2排出量を最大20%削減し、1軒当たりの労働者を半分程度まで削減する。

チェコ共和国では、建設業に携わる熟練労働者数が過去10年間で10%減少しているが、建設契約数は同期間で45%も増加している。同国では、建設業における労働人口減少に対応するため、欧州全土で建設3Dプリント技術を活用した自動化を目指している。


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