米国建設企業がホームレス向けの3Dプリント住宅を建設

QUIKRETEとCC Corpが提携し、ホームレス向け3Dプリント住宅の建設技術を開発

北米で最大のパッケージコンクリートと混合セメントメーカー QUIKRETE と、革新的な3Dプリント技術を研究する Contour Crafting Corporation(以下 CC Corp)は、CC Corpのコンクリート3Dプリント技術で使用するための独自のコンクリート開発で提携したことを発表した。この提携により、米国ロサンゼルス州のエンジェルズ市を皮切りに、全米各地の住宅、商業、工業、政府機関の建物の自動建設に向けたコンクリート3Dプリント技術を展開する。

QUIKRETEの特殊混合コンクリートは、CC Corpの3Dプリント技術を念頭に置いて配合されており、この材料には粗い添加剤が含まれ、大規模な3Dプリンティング(押出成形)に最適化されているため、高品質の特注構造物を迅速かつコスト効率の高い方法で製造することができる。QUIKRETEは、形状保持性のあるチキソトロピー性(機械的な力により粘度が変化する性質)、迅速な硬化時間、寸法安定性などの重要な要件を満たすようこの新しい混合コンクリートを開発。

メキシコに建設された低所得者向け3Dプリント住宅:New Story 

このコラボレーションの最初の目標は、低所得者向け住宅と災害救援施設を建設することにある。CC Corpによれば、この3Dプリント材料を使用することで、2,000平方フィートの住宅を数日から数週間程度で3Dプリントすることが可能で、従来の建築技術よりもはるかに低コストで建築できる。
この取り組みは、LA郡開発局がスポンサーとなっているサブプロジェクトの一環で、4つの低所得者向け住宅の建設で実証され、LAの路上で暮らすホームレス問題を解決することに繋がるとして期待されている。

迅速に安価な住宅が建設可能なコンクリート3Dプリンティング分野への研究は益々盛んになっており、導入を早めたいCC Corpは、南カリフォルニア大学の独立認定ラボで包括的なテストを行い、3Dプリントコンクリート壁に関する安全基準の設置を行っている。


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