世界最大、長さ500メートルの3Dプリント護岸壁完成

Winsun、中国蘇州市に長さ500メートルを超える世界最大の3Dプリント製河川護岸壁を完成させた

世界初の3Dプリント製オフィスの建設など、3Dプリンティングアーキテクチャのリーダーとして様々な3Dプリンティング建設プロジェクトを手掛ける中国企業 Winsun は、歴史的な運河や古典庭園で知られる上海西側の都市「蘇州市」の川岸に、世界最大となる長さ500メートル超の3Dプリント製河川護岸壁を建設した。

河川工学に基づき建設された3Dプリント製護岸は、これまでに建設された3Dプリント構造物の中で最大(全長500メートル超)で、水のエネルギーを吸収するように設計された傾斜構造を成している。
この壁は、川の氾濫による居住地や農業土壌汚染を防ぎ、強力な河川の流れによる浸食から魚や鳥の沿岸生息地を保護するため、強固な独立した3Dプリントモジュールで構成されており、パーソナライズされた景観要件を達成し、従来のプロセスでは得られない景観生態学的効果を提供することができる。

Winsunによれば、構造的に優れた3Dプリント壁は、波による影響と水位上昇の圧力によって崩壊するリスクから川岸を守るのに優れた機能を提供するという。

従来の川岸修復プロジェクトでは、護岸壁建設に莫大なコストと人材を必要としており、多くのプロジェクトが大量のCO2や建設廃棄物を排出するため、環境面への配慮に欠けている部分が否めない。一方、建設3Dプリントテクノロジーの使用は、元の川岸形状に沿った人工的な川岸を迅速かつ低コストで効率的に作成することが可能で、CO2や建設廃棄物の排出量を減らし、動植物の生息環境の保護に必要な護岸建設に関する課題を改善することができるとしている。


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