MINIの3Dプリントカスタムサービスが終了

BMW、3Dプリントカスタマイズサービス「MINI Yours Customised」を静かに閉じる

ドイツの自動車メーカー BMW が所有する英国の自動車ブランド MINI は、自動車のカスタマイズをより身近なものにするための創造的な取り組みの一環として、2017年後半からMINIモデルのドレスアップパーツを提供する「MINI Yours Customized」サービスの提供を開始。この革新的なサービスは、オーナーが所有するMINIのドレスアップパーツを3Dプリンタやレーザーエッチング技術を利用してカスタマイズするサービスで、2018年には欧州市場を中心に展開された。

MINIのオーナーは「MINI Yours Customized」として用意された直感的なオンラインプラットフォーム上からカスタムしたいパーツを選択し、デザインやカラーを変更することができる。同サービスで用意されたカスタマイズ可能なパーツは、LED付ドアシール、ドアプロジェクター、助手席側インテリアトリム、サイドスカートなどで、オーナー自身がデザインしてMINIをパーソナライズすることができる。
カスタマイズされたパーツは、BMWのパートナーである3Dプリントサプライヤー、HP、Carbon、EOS が提供する3Dプリント技術によりドイツ国内で製造され、数週間以内に発送される。

革新的なサービスとして注目された「MINI Yours Customized」だが、多くの顧客が単純にこのサービスの内容を理解できておらず、カスタマイズ化を必要とする顧客も少なかった。これは3Dプリントにおける大きな課題のひとつでもあるが、どんなに3Dプリントプロセスが容易になっても、デザイン面における負担を顧客に要求するのは、サービスとしてベストなアイデアとは言い難い。
また、カスタマイズを望む顧客が少なければ、当然サービス全体に掛かるコスト負担も大きくなり、メーカーにとっても顧客にとっても優良なサービスとしては成立し難い。

これらの結果を踏まえBMWは、予告なく同サービスを静かに終了させた。2年半を過ぎて明らかになったサービス終了だがその詳細は明らかにされていない。


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