BigRep、3Dプリント製ポッドカー「LOCI」を発表

BigRep、完全に3Dプリントされた自律型電気自動車のコンセプトモデル「LOCI」を発表

ドイツの大型3Dプリンタメーカー BigRep は、ボッシュ・レックスロス(BOSCH REXROTH)、エアバス(AIRBUS)、ダッソー・システムズ(DASSAULT SYSTÈMES)と協力し、完全に3Dプリントされた自律型個人輸送用電気自動車のプトロタイプを開発した。

「LOCI」と名付けられたポッドカーは、都市環境における個人輸送に特化して開発された自律型電気自動車で、車体サイズ850×1460×2850mmのボディは、14個のユニークな3Dプリントパーツから組立てられている。最大1000×600×700mmになるコンポーネント類は、BigRepの大型3Dプリンタ「BigRep PRO」「BigRep Studio G2」「BigRep ONE」など複数の大型FFF方式3Dプリンタを使用してプリント。
ボディには、BigRepのフィラメントPRO HT、PLX(バンパー)、PA6 / 66(ビームとジョイント)を使用し、エアレスタイヤにはTPUフィラメントを使用した。

LOCIは、Additive Manufacturing製造の利点を活用したカスタマイズ性に優れており、ユーザーの目的や用途に応じたアプリケーションに適応させることができる。例えば、さまざまな地形に適応した特別なタイヤを制作し装備したり、荷物の輸送に特化した車体設計などに対応することも可能になる。
先に開催された「Formnext 2019」に展示されたコンセプトモデルには、タッチスクリーンメディアディスプレイ、サラウンドサウンドオーディオシステム、ワイヤレス電話(デバイス充電機能)およびBigRepの「Part DNA NFC」テクノロジーを備えており、ユーザーが携帯電話を使用して車体内に埋め込まれたNFCタグをスキャンし、3Dプリントされたパーツを識別することもできる。BigRepは、メンテナンス性向上のため、「Part DNA NFC」テクノロジーを利用して各種センサーを統合することを計画している。

LOCIは、BigRepの大型3Dプリンタを備えたローカルな生産施設があれば、小さなバッチからオンデマンドで制作できるため、従来の自動車工場のような高額な設備投資や大規模な施設管理などの物理的な課題を克服し、リードタイムの削減やサプライヤへの依存度を減らすことができる。


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