- 2021-3-9
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アストンマーティンが流体動力システムメーカーと提携し、3Dプリントサスペンションを開発
英国の高級スポーツカーメーカー Aston Martin(以下 アストンマーティン)は、流体動力システムメーカー Domin(以下 ドミン)および Cranfield University(クランフィールド大学)とコラボレーションして、3Dプリント技術を用いたサスペンションシステムを開発することを発表した。
「Named the Full Active Suspension Technology(FAST)」と名付けられたこのプロジェクトは、アディティブ・マニュファクチャリング製造を含むドミンの特許技術を活用し、今後半年間で高級車向けの業界標準サスペンションシステムを開発する。
システムのプロトタイプは、アストンマーティンの高級スポーツカーに実装して特注のテストスタンドテストされ、ユニットが使用される際の正確な共振パターンと条件を再現し、サスペンションシステムの能力をテスト。6ヶ月間のFASTプロジェクトが完了するとチームは、サスペンションシステムの完成品を公開し、テスト段階でどのようなパフォーマンスを発揮したかを明らかにするとしている。
流体パワーシステムは、加圧された液体や気体を利用してエネルギーを発生・伝達するもので、F1、自動車、宇宙、航空宇宙、モバイル油圧、産業プラントなどで一般的に使用されている。このようなアクティブシステムは、大きくて重い従来のサスペンションシステムに比べ、路面の変化に効率よく適応することができる。アストンマーティンのサスペンションシステム設計は、ドミンの特許取得済みバルブ技術をベースにしており、3Dプリントされたコアには、システム全体に作動油を輸送するために一体となって働く25の流体ギャラリーが含まれている。単位間隔の曲線的な性質は、3Dプリント技術とドミンの高度な機械加工技術力によって実現するもので、サスペンションシステムに要求される機械的特性を有している。ドミンによれば、FASTシステムはわずか0.015秒のステップ応答で無限の減衰変動性を提供し、1台あたりの重量が4kg以下になるという。
アストンマーティンを中心としたパートナーは将来的に、エンジニアリング設計と3Dプリントスキルを活用したサスペンションシステムを生産し、自動車サスペンションにおける業界標準を開発することを最終的な目標としている。
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