3DPARE、欧州の海岸沖に3Dプリントサンゴ礁を展開

3DPARE、英国・フランス・スペイン・ポルトガルの海岸沖に3Dプリント製珊瑚礁を展開

建設技術研究グループ GITECO のプロジェクト「3DPARE」は、英国、フランス、スペイン、ポルトガルの海岸沖に、計36個の3Dプリントされた人工珊瑚礁を展開。

3DPAREの研究者たちは、合計150のサンプルから抵抗性とプリント機能に応じて最も適した材料を調査。6種類の最適材料を特定し、プエルトリコで浸漬テストを実施。コスト、中期的な耐性、環境への影響などを考慮したより持続可能な材料を開発。この材料には、セメント、ジオポリマー、廃棄物から出る骨材などが含まれている。

大西洋地域の海洋生態系における持続可能な管理を目的とした人工礁を開発する「3DPARE」は、コンクリート3Dプリント技術を使用して、大きさ約1メートル、重さ約1トンの人工珊瑚礁36個を製造。このうち9個はスペインのサンタンデールに、残りの27個をプロジェクトに参加する各地のパートナーへ提供された。

パートナーの一つボーンマス大学は、3月17日にイングランド南岸のプール湾の海底に、3Dプリントされた人工珊瑚礁ユニットを設置することに成功。ボーンマス大学によって設置された3Dプリント製珊瑚礁には4つのデザインがあり、それぞれが異なる2種類の混合コンクリートから3Dプリントされた合計8つの人工珊瑚礁ユニットから構成されている。

5月18日には、ESITC CaenとMNHNが共同で、フランス・ブルターニュ地方のサンマロ湾に3Dプリントされた計8個の人工珊瑚礁ユニットを設置。続く5月20日、GITECOが、スペイン、カンタブリア州のサンタンデール湾に9個の人工珊瑚礁ユニットを設置した。

すべての人工珊瑚礁ユニットは、2種類の材料と4種類の形状(立方体またはランダム、自然の岩を模したもの、外部に大きな凹凸と小さな凹凸があるもの)などがあり、港湾環境などの劣化により被害を受ける海洋生態系に適切な生息地を提供し、これらの人工珊瑚礁が海洋生物の多様性の回復をどのように促すかを研究することを目的としている。


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