15棟の3Dプリント住宅から構成されたコミュニティ

米国建設企業Palari GroupとMighty Buildingsが3Dプリントコミュニティを構築

3Dプリント住宅を開発する米国カリフォルニア州の不動産開発業者 Palari Group と、カリフォルニア州オークランドを拠点とする建設技術会社で、手ごろな価格でパーソナライズされた持続可能な住宅サービスを提供する Mighty Buildings は共同で、15棟のゼロネットエネルギー住宅を3Dプリントして、米国初の3Dプリント住宅コミュニティを形成するプロジェクトを発表した。

住宅建築における3Dプリンティングは近年ますます実現可能になってきており、今回発表された住宅コミュニティを製造することは、本格的なAdditive Manufacturing(以下 AM)建築産業に向けた次のステップとなる。直近では、米国カンザスシティのデベロッパー 3Strands が、テキサス州オースティンで3Dプリント住宅の販売を開始するなど、革新的な試みが行われている。
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多くのAM建築ベンチャーは現場で直接住宅を3Dプリントするが、PalariとMighty Buildingsは特定の施設内で住宅パーツを3Dプリントして現場で組み立てるユニット構法を採用。これにより建築コストと完成までの時間を大幅に短縮することができる。従来の在来工法では、労働力の確保、天候、材料コストなどの影響により工期が左右される場合があるが、AM建築技術は機械の仕様と製造規模からリードタイムや予算を予測することができる。

Palari Groupは、カリフォルニアを拠点とするサステイナブルな不動産開発企業で、テクノロジー、ウェルネス、サステナビリティの統合に重点を置き、カリフォルニアで住宅の建設、販売、管理を行っている。

Mighty Buildingsの3Dプリンティング技術は、モジュラーハウスや建築部材を従来の技術よりもはるかに早く生産することが可能で、紫外線を当てると硬化する独自の熱硬化性複合材料「ライトストーンマテリアル(LSM)」を使用する同社の3Dプリンタは、より効果的な建築材料として注目されている。
また同社は2021年2月にシリーズBラウンドで4000万ドル(約42億円)の資金を調達。今回のラウンドには、シリーズAの投資家であるBold Capital Partners、Giant Ventures、Core Innovation Capital、Foundamentalに加え、ArcTern Ventures、Abies Ventures、Modern Venture Partners、MicroVentures、One Way Ventures、Polyvalentなどの新規投資家を含めた12以上の投資家が参加。Mighty Buildingsの評価額は1億5000万ドル(約15億4000万円)を超えている。


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