マテリアライズがエアバス向けに実装用3Dプリント部品を供給

マテリアライズとEOS、エアバスに向け航空機用難燃性実装部品の供給を開始

ベルギー・ルーベンに本社を置く Materialise(以下 マテリアライズ)は、レーザー焼結技術を用いた航空機の実装部品の製造資格を、欧州航空機メーカー Airbus(以下 エアバス)より取得したことを発表。マテリアライズは、ドイツの3Dプリンタメーカー EOS が製造する難燃性ポリアミド(PA 2241 FR)を材料として使用して、エアバスのプロセス仕様「AIPS 03-07-022」に基づき、レーザー焼結部品を製造することをエアバスから認証された最初のサプライヤーとなった。マテリアライズは、エアバスが航空機の実装部品用に承認した2つの3Dプリント技術を提供を開始する。

今回の認証は、エアバス社全体で有効であり、航空宇宙分野での樹脂3Dプリントの普及に向けた重要なマイルストーンとなる。「PA 2241 FR」は、マテリアライズからエアバスに既に納めている「Ultem 9085」を補完する費用対効果の高い3Dプリント材料で、エアバスは世界で2番目に多く使用されている3Dプリント技術であるレーザー焼結を導入することで、3Dプリントの用途を拡大。「PA 2241 FR」という素材に加えて、EOSシステムでこの素材を3Dプリントするための各プロセスも認証の対象となる。マテリアライズは「EOS P 770」を含むEOSのシステムを活用して、エアバス向けに「PA 2241 FR」の部品を製造する予定としている。

PA 2241 FR

今回新たに認証された「EOS PA 2241 FR」は、難燃性のポリアミド12ベースの材料であり、レーザー焼結システムで使用される。「PA 2241 FR」は、品質基準に達した高い再利用率で、航空機部品に求められる厳しい品質基準を満たし、費用対効果の高い生産を可能にする。代表的な航空宇宙用途としては、エアダクトやブラケットなどの航空機内装部品があげられ、この材料は、プライマーやトップコートを使用していな、火災、煙、毒性(FST)の要件を満たす部品に適している。

マテリアライズは現在、エアバスA350向けに約100種類の部品の造形。これはA350のエコシステム全体で年間26,000個の部品と推定される。エアバスはさらに、A320、A330、A340など、その他のエアバス機のプラットフォームにも部品を供給することが決まっており、そのためには、EOSの産業用3Dプリント技術が重要な役割を果たしており、今後もその役割を担っていくことになるとしている。


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