- 2020-8-7
- 最新情報
- 3DPrinting, 3Dプリンティング, COVID-19, Medical, 医療, 新型コロナウイルス感染症
名古屋大学と三井化学が共同開発した多機能国産3次元マスクがローンチ
三井化学が、名古屋大学大学院工学研究科の堀 克敏教授と、名古屋大学発ベンチャー フレンドマイクローブ の3者で開発中の、3Dプリンタを活用した再使用可能な新規マスク「θ(シータ)」が完成。クラウドファンディング Makuake からローンチした。
「θ(シータ)」は、再使用するマスク本体と、使い捨てのフィルターからなり、三井化学は、フィルター用の交換用不織布を提供。両者との検討を重ね、マスク本体との最適化を図ることで、従来のマスク性能を維持しながらも使い捨てになる不織布使用量を従来品の1/10に削減することに成功した。
新規マスクの特徴
- マスク本体は再使用可能な樹脂製であり、洗浄など衛生管理が簡易である
- 本体が樹脂製のため、使い捨てになる不織布使用量は従来の1/10に削減
- 3次元設計により、皮膚への接触面積が少なく、装着時の蒸れや化粧転写が少ない
- 樹脂の着色により、カラーバリエーションを揃え、ファッション性にも考慮した
- 着脱部位の構造に工夫し簡単に首から下げられ、一時的な脱着時の衛生面も確保できる
環境にも優しいマスクを
今回のコロナウイルス禍で世界的にマスクの需要は増加し、それに伴い使い捨てマスクのごみ問題も顕在化。「θ(シータ)」は、本体が生分解性樹脂(PLA)で出来ており、再使用が可能なうえ、使い捨てになる不織布の使用量も従来品の1/10で済むなど、環境にも配慮している。
今後の展開
「θ(シータ)」は、フレンドマイクローブより、2020年8月7日からクラウドファンディング Makuake を通じ、先行予約販売の受付を開始する。また同社は、以前よりマスクの件で相談を受けていた愛知県みよし市にマスクを寄贈することを決定し、同じ8月7日にマスクの贈呈式を行う。
関連記事
- 3Dプリント肺モデルで新型コロナウィルスの影響を研究
- WinSunが3Dプリント製隔離病棟をパキスタンに出荷
- 3Dプリントマスクにお薦めの材料
- 新型コロナウイルスの流行で中国の3Dプリンタ輸出が急増
- CraftBot、英国内にPPE用3Dプリントセンターを設立
- 3Dプリントマスク「PITATT 3D print mask」に2つの新バージョン登場
- ゴミ袋など透明素材なら何でも利用できる3Dプリント製フェイスシールド
- 3Dプリント製手袋外し用フック、データを無料で公開
- フィルタ交換可能な3Dプリントマスク「PITATT 3D print mask」
- 5秒で完成!3Dプリンタと真空成型機でPPEマスクを効率的に生産
- 世界初、FDAが3Dプリント製マスクを認証
- 3Dプリント非侵襲的PEEPマスクが人工呼吸器不足を軽減
- 抗菌作用フィラメント『MD Flex』販売開始
- 抗菌作用フィラメント「PLACTIVE AN1」
- 社内の3Dプリンタを活用して1日60セットの呼吸器を生産
- 人工呼吸器を開発するハッカソン「CoVent-19 Challenge」
- トヨタ、3Dプリンタを利用して医療用フェイスシールドを生産
- Fordは3Dプリンタで週10万個の医療用部品を製造
- 中国企業200台の3Dプリンタを導入し医療用ゴーグルを大量生産
3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp