ポルシェ最新スポーツモデルに3Dプリントピストンを活用

ポルシェ最強スペック「911 GT2 RS」のピストンに3Dプリント技術を活用

フォルクスワーゲングループであるドイツの高級自動車メーカー ポルシェ(Porsche A.G.)は、ポルシェ最強のスペックを誇る「Porsche 911 GT2 RS」スポーツカーの高性能エンジンに3Dプリント製ピストンを採用することで、3Dプリント技術の利用を新たなステージに引き上げようとしている。

レーザーメタルフュージョンプロセスと高純度金属粉末を使用して製造される新しいピストンは、ポルシェのパートナー企業でドイツの自動車部品メーカー Mahle と、産業機械製造会社 Trumpf が協力し製造。最終的な品質と性能の検証は Zeiss の測定システムを使用して行われる。

Additive Manufacturing(3Dプリンティング)技術によって製造されるピストンは、鍛造ピストンよりも10%軽量化され、最適な荷重ハンドリングに合わせた再設計を可能にして、エンジン回転数を上げ、ピストンへの温度負荷を下げつつ燃焼効率を最適化。より高性能で効率的な部品製造を実現。
リニューアルされた3Dプリント製ピストンは、3Dプリント技術でしか実現できない形状である閉塞型の冷却ダクトをクラウンに内蔵。改善された3.8リッターツインターボ水平対向エンジンは、最高出力700ps、最大トルク750Nmを発揮する。

ポルシェは2020年5月からリリースされた「911」および「718」シリーズ用に3Dプリント技術を活用して顧客にパーソナライズされたカスタムシートを提供。このシートは、クッションや背もたれの表面など、複数の3Dプリントされたコンポーネントが統合されており、硬さのレベルをカスタマイズすることができる。
関連記事:ポルシェ、3Dプリント製カスタムシートを発表

またポルシェは現在、部品入手が困難なヴィンテージカーのスペアパーツ生産にも3Dプリンティング技術を使用していることでも知られており、ポルシェ959クラッチのリリースレバーなどを3Dプリントするなど、約20個の交換部品を生産している。
関連記事:ポルシェ旧車部品を3Dプリンタで生産


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