3Dプリント製カスタム自転車用ヘルメット

HEXRはARアプリを介してカスタマイズされた3Dプリントサイクリングヘルメットを発表

世界初のカスタムサイクルヘルメットを開発するスタートアップ HEXR は、3Dプリンタメーカー大手 EOS の協力を得て、カスタムサイクリング用ヘルメットのインナーを3Dプリントできる新しいヘッドスキャンアプリ「HEXR」を発表した。

このプラットフォームは、製品の安全性を犠牲にすることなくカスタマイズが可能な、柔軟な分散型の生産システムを目指しており、アプリの開発には、世界的なテクノロジー企業であるシーメンス(Siemens AG)と、特殊化学・先端材料メーカー大手のアルケマ(Arkema S.A.)が協力。

ユーザーはこのアプリを使用して、自宅にいながら簡単に忠実な頭部スキャンを実行し、オーダーメイドのヘルメットを注文することができる。HEXR の説明によると、ユーザーがヘルメットを注文すると、48時間以内にフィッティングキャップを発送。届いたキャップを着用し、アプリのARシステムのサポートを得て正確な頭部スキャンを実行。このアプリを利用したスキャンとフィッティングプロセス全体の所要時間は、約5分程度で済むという。

HEXR は、自宅でスキャンされたデータを元に、EOS の3Dプリント技術とアルケマが供給する100%植物由来のポリアミド素材を使用して、カスタムヘルメットの内部構造を形成するハニカム構造を3Dプリント。プリントされたヘルメット部品は、黒く染色され、構造の完全性と仕上げ品質を保証するための検査を受けた後、アウターシェルや顎紐などのコンポーネントを組み立てられ、完全にパーソナライズされたカスタムヘルメットを手にすることができる。

CE認証を得た3Dプリント製インナーを装備した「HEXR」カスタムヘルメットは、従来の発泡ヘルメットと比較して、負傷リスクを26%軽減する高い安全性能を示している。

HEXRのCEOであるジェイミー・クック氏は「最先端のAM製造プロセスをベースとしたカスタムフィット性能と、従来の発泡ヘルメットと比較して優れた安全性を証明しており、3Dプリントによって可能になったヘルメット技術の大幅な改善を可能にしている。」と述べている。


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