赤ちゃんの頭のゆがみを矯正する3Dプリントヘルメット

最先端3Dプリンティング技術を活用した赤ちゃんの「頭のゆがみ」を矯正するヘルメットがグッドデザイン賞受賞

医療機器の開発・製造・販売会社 ジャパン・メディカル・カンパニー は、最先端の3Dプリンティング技術を活用し、日本の気候や赤ちゃんの体格を考え抜いた「頭のゆがみ」を矯正するヘルメット『Aimet(以下 アイメット)』を開発。2019年度のグッドデザイン賞を受賞した。

赤ちゃんの頭の形は、出生時の産道を通る際の負荷、出生後の仰向け寝など、さまざまな原因によってゆがみが生じることがある。こうしたゆがみは「位置的頭蓋骨変形症」などと呼ばれ、中度・重度クラスになると自然治癒が難しく、顎や骨格のゆがみなど、二次的障害につながるリスクも指摘されている。こうした中、注目を集めているのが「ヘルメット矯正治療」で、頭蓋形状矯正ヘルメット(以下 矯正ヘルメット)を使用したこの治療は、赤ちゃんの頭の成長に負荷をかけず、頭蓋骨の成長だけを適切に矯正することができる。これまで治療に用いる矯正ヘルメットは米国製のものが主流だったが、同社が開発した「アイメット」は、3Dプリンティング技術を用いた日本製矯正ヘルメットで、素材や構造などあらゆる点において、日本の気候や日本人の赤ちゃんの体格を考え抜いたつくりになっている。

「アイメット」は、ひとりひとり異なる赤ちゃんの頭の形を正確に計測し、最先端3Dプリンティング技術を活用した完全オーダーメイドとして提供。設計においては細部まで脳神経外科医がたずさわっており、2019年5月には医療機器承認を取得。月齢1ヶ月など、首が座る前から適応可能なため、NICU(Neonatal Intensive Care Unit:新生児集中治療室)での使用例もみられる。

「パーソナライズ・軽量化・通気性」の3つの機能を満たすデザインが高評価に

「アイメット」は、今回の「2019年度グッドデザイン賞」において、日本・アジアにおける乳幼児の頭蓋変形に対処すべく「パーソナライズ・軽量化・通気性」を意識した丁寧なデザインをしている点が高く評価された。同社は、今回の受賞を契機にさらなる「アイメット」の認知拡大を図るとともに、日本・アジアにおける頭蓋形状矯正という概念そのものと疾病啓発の普及に取り組む。

受賞概要

  • 製品名称:頭蓋形状矯正療法ヘルメット アイメット
  • 製品概要:各患児の頭にあわせた完全オーダーメイドの純日本製「頭蓋形状矯正ヘルメット」
  • デザインのポイント
    日本とアジアの乳幼児の骨格および、高温多湿な気候条件に最適化させた構造設計
    各患児の頭蓋変形を精密にデータ化、最先端3Dプリンティング技術による完全オーダーメイド
    医師による定期的な診療によって矯正力維持とトラブルの軽減を可能にするカウンセリング・システム
  • グッドデザイン賞審査委員による評価コメント
    日本・アジアにおける乳幼児の頭蓋変形に対処するため、「パーソナライズ・軽量化・通気性」という3つの機能を満たすべく丁寧にデザインされている点が高く評価された。本製品を通じ、まだまだ認知が低いこの問題に対して、社会の注目があつまることが期待される。
  • アイメット オフィシャルサイト
    https://japanmedicalcompany.co.jp/aimet/

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