3Dバイオプリント技術で人の心臓組織を生成

ハイテク企業BioLife4Dは人間の心臓組織の3Dバイオプリントに成功したことを発表

シカゴに本拠を置く医療系バイオテクノロジー企業「BioLife4D」は、テキサス州ヒューストンにあるイノベーションラボ「JLABS」に新しい研究施設を開設。同研究施設において、3Dバイオプリント技術が人間の心臓組織を形成する能力を有していることを実証した。

米国心臓協会(American Heart Association)によると、米国内で心臓疾患によって亡くなる患者数は、年間約61万人にも及び、死亡者数全体の4分の1にも相当すると言う。死者数が多い原因の一つが深刻なドナー不足にあり、毎年世界中で約5,000件の心臓移植手術が行われているが、その数は圧倒的に不足している。

バイオテクノロジー企業BioLife4Dは、心臓移植に必要なドナー不足の問題点を解決するための手段として、3Dプリント技術における人工細胞の生成方法を開発。

今回その能力を実証した3Dバイオプリント技術のプロセスは、患者自身から採取した白血球を培養しiPS細胞(人工多能性幹細胞)に再プログラムすることころから始まる。
分化過程を経たiPS細胞は心臓細胞へと変換され、生存可能な状態のまま、3Dプリント工程に必要なヒドロゲル中の栄養素および他の必要因子と組み合わされる。

患者自身の細胞から生成される3Dプリント用バイオインクは、プリントプロセス中に生細胞を保護するよう設計された特殊な3Dバイオプリンタにロードされ、患者に適合する人工的な3Dプリント心臓(または他の臓器など)を形成。

同社研究チームによれば、現在までに実証された3Dプリント用パッチには、人間の心臓を構成する複数の細胞組織が含まれており、急性心不全患者の失われた心筋収縮を回復させるために使用することができ、必要なパッチを生成する工程は数日で完了すると言う。

チームは現在、弁、血管、小型の3Dプリント心臓などの研究開発に取り組んでおり、近い将来、フルサイズの移植可能な3Dプリント心臓へと進化させ、心臓を含む他の臓器移植を待つ患者達へ提供できることを目標としている。


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