世界初!患者の細胞から造られた3Dプリント心臓

テルアビブ大学の研究チームは患者の細胞を利用した世界初の3Dプリント心臓を開発

イスラエルのテルアビブ大学(TAU)タル・ドビル(Tal Dvir)教授率いる研究チームは、患者から採取した細胞を利用し、血管を備えた患者固有の心臓3Dプリントに、世界で初めて成功。Advanced Scienceにその論文を発表した。


Photo: Advanced Science | Study authors

このプロセスは、心臓疾患を持つ患者から採取した脂肪組織を使い、様々な臓器などに効率的に分化できる多能性幹細胞を作成。心臓または内皮細胞に分化するよう再プログラムされた人細胞をバイオインクと混合し、ゼラチン状の支持媒体を入れるために作られた小さな立方体のバット内に、患者固有の免疫適合性を持つ心臓を3Dプリント。
血管を含む心臓全体の3Dプリントプロセスは、約3~4時間程度で完了する。

現時点では、ウサギの心臓と同程度の大きさしかない小さな3Dプリント心臓だが、バイオリアクターによる成熟過程を経ることで、人間に必要な心臓サイズへと増殖させることが可能と言う。細かな血管を正確にプリントすることが可能なり、組織が相互作用してポンプ機能を有するようプログラム可能となれば、10年後、世界各地の病院に備えられたバイオプリンターで、心臓プリントが可能になるかもしれないと、ドビル教授は語っている。


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