車体の80%に3Dプリント部品を採用した「Olli 2.0」

ローカル・モーターズ、次世代の3Dプリント製自立走行バス「Olli 2.0」を発表。

アリゾナ州に本拠を置く自動車メーカー Local Motors(ローカル・モーターズ)は、全自動運転の3Dプリント製電気自動車「Olli」のアップグレードモデル「Olli 2.0」を発表した。

2007年設立のスタートアップLocal Motorsは、2016年に最初の3Dプリント製自動運転シャトルバス「Olli」を発表(関連記事はこちら)。IBMの人口知能『Watson』を搭載した12人乗りの自動運転バス「Olli」は、車体の25%に3Dプリンタで直接造られた部品を使用し、他の25%にも3Dプリント技術をベースにした鋳型を利用し製作された部品を用いるなど、全体の50%に3Dプリント関連部品を採用していた。
そして今回新たに発表された「Olli 2.0」は、車体部品の約80%を3Dプリンタで製造しており、旧モデルと比較しパーツ点数を約50%削減。これにより、部品製造時間を50%近く短縮することに成功した。

車体の主要部分は、Cincinnati Incorporated の超大型Additive Manufacturingシステム「Big Area Additive Manufacturing(BAAM)3Dプリンタ」とIBMの「IBM Watson IoT Platform,」を用いたプロセスによって製造される。
「Olli 2.0」は、従来の音声認識機能だけでなく、MITのベンチャー企業 Affectiva の認知機能を統合し、乗客の表情や気分を検知してルートの最適化を実現。3Dプリント技術により可能となったモジュール性とカスタマイズ性により、ニーズに応じたインテリアデザインへ簡単に変更することができる。

旧モデルである「Olli」はこれまでに世界中の9つのキャンパス(主に米国と欧州)に展開されてきたが、これらを段階的に廃止し「Olli 2.0」への切替えを行う。

「Olli 2.0」は現在、テネシー州ノックスビルにあるLocal Motors Industriesのマイクロファクトリーで生産されており、今年の年末までに配送を開始する。


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