中国で3Dプリント電気自動車の量産化が決定

イタリア企業は2018年より中国市場へ量産型3Dプリント小型電気自動車を投入する

イタリアのスタートアップ X Electrical Vehicle(XEV)は、2019年第2四半期までに、大量生産可能な3Dプリント「低速電気自動車(LSEV)」を中国市場へ投入することを発表した。

LSEVは、シャシー、シート、ウインドウ以外のすべての部品を3Dプリンタで生産できるように設計された二人乗りの小型電気自動車で、中国のフィラメントメーカーPolymaker社と協力し開発された3Dプリント用材料を使用し、車体を構成する部品類を量産する。

XEVは、Polymakerによって開発された材料をベースにした3Dプリント技術を活用することで、部品点数を従来の2,000点から57点に削減し、重量450kgの軽量化を実現。

また同社は、3Dプリント技術を活用した研究開発をおこなうことで、開発期間を従来の3分の2に短縮すると共に、開発のためのコストを70%以上も削減することに成功している。

LSEVは、イタリアの国営郵便局やレンタカー会社ARVALなど、これまでに約7,000件の予約注文を受注しているが、大量生産を前に多くの中国企業も高い関心を示している。

2019年4月頃を目処に市販を予定しているLSEVは、現在中国の3Dプリンティング文化博物館でデモ走行を実施。2018年末までに、特定のユーザーへ向けた小規模な生産を予定している。

3Dプリント製自動運車を開発するローカル・モーターズが、10億ドル超の資金を調達するなど、市場規模の拡大が期待される同分野だが、ゴールドマン・サックスのアナリストによる分析によれば、世界の電気自動車市場は、2016年の1%から2030年には8%に増加し、2040年では市場シェアの約3分の1にまで増加すると予測している。


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