AM市場は2024年までに356億ドルに達すると予想

米国調査会社は2024年までに3Dプリンティング業界の成長が356億ドルに達すると予測

20年以上にわたりAdditive Manufacturing(以下 AM)市場に関する調査レポートを発行するコロラド州の独立系コンサルティング会社Wohlers Associatesは、AM業界におけるアプリケーション、デザイン、投資、材料、特許、研究を含む3Dプリンティングの開発、成長および将来について調査した最新のレポート「Wohlers Report 2019」を発表した。

369ページに及ぶ「Wohlers Report 2019」は、32カ国80人からの専門家によるレポートと、127社のサービスプロバイダ、71社の産業システムメーカー、30社のデスクトップ3Dプリンタメーカーからの情報をまとめた、AM(3Dプリンティング)に関する第24回目のレポートで、AM材料の開発と消費に関する幅広いデータが含まれている。

このレポートによれば、2018年度の業界全体の材料関連は記録的な成長を遂げており、5年連続で年40%以上の成長を続け、収益ベースで推定41.9%成長している。これは、原材料供給者と顧客の間で、生産用途のAM活用が増加していることを物語っており、2019年度のAM製品およびサービスの市場規模は158億ドル(1兆7,520億円)まで成長し、2022年までに239億ドル(約2兆6,480億円)、2024年までに356億ドル(約3兆9,440億円)に達すると予想している。

また本レポートでは、航空宇宙を含む多くの産業におけるAM関連の活用が高まっていることを強調。調査チームは、航空宇宙を含む多くの産業において、AM使用による最終用途部品製造の見通しを得るため、エアバス(Airbus)、ボーイング(Boeing)、ハネウェルエアロスペース(Honeywell Aerospace)、ユナイテッドテクノロジーズ(United Technologies Corp.)などを調査。これらの企業は、BMW、Deutsche Bahn、FIT、Jabil、Oerlikon、UPS、米国海兵隊などと並び、それぞれの観点から見た新しいトレンド(知識とスキルの開発、サイバーセキュリティ、プロセス後の自動化、材料開発、パートナーシップ、業界標準)を共有している。

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産業用3Dプリンティングシステムを扱う177社の成長と販売実績を追跡した結果によれば、航空宇宙産業や自動車産業を中心に、最終用途部品のAM製造拡大の影響を受け、産業用3Dプリンティングシステムが成長した一方で、5000ドル以下の商品が中心となるデスクトップ3Dプリンティングシステム分野では、年間成長率が大幅に低下した。

AM市場全体に目を向けると、多くの新規プレーヤー参入や数億ドル規模の投資が増え、AM向けに設計された革新的な新製品など、数年前には想像もつかないほど上昇を続けていることが分かる。


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