ドイツの研究所が超高速FDM方式3Dプリンタを開発

来の8倍高速なアディティブマニュファクチャリング製造システムをドイツの研究機関が開発

工作機械および成形技術を研究開発するドイツのフラウンホーファー研究所(Forming IWU)は、従来の8倍高速なFFF/FDM方式3Dプリンティング技術「スクリュー押出アディティブマニュファクチャリング(Screw Extrusion Additive Manufacturing:以下 SEAM)」を開発。

image:Forming IWU

フラウンホーファーIWUは、イタリアのSCMグループ子会社でマシニングセンタメーカーCMSと協力し、2017年より自動車業界向けの高速FFF/FDM方式3Dプリント技術の研究を開始。

今回発表された最新のSEAMシステムは、最大45度に傾けることが可能な6軸旋回造形プラットフォームを毎秒1メートルの速度でX・Y・Z軸上で移動させることが可能で、エンジニアリンググレード材料を高速で吐出することができる独自のスクリューエクストルーダーと合わせ、従来のFFF/FDM方式3Dプリンタよりも8倍高速な3Dプリントを実現。このプリントプロセスは、高さ30センチのプラスチック部品を僅か18分でプリントすることができる。

また、3次元的な高速動作が可能な造形プラットフォームは、無駄なサポート材を必要とせず、複雑で高精度な部品を3Dプリントするため、従来の3Dプリンティングシステムよりも材料費を200分の1まで削減することができる。

研究チームは、さまざまなエンジニアリンググレードプラスチックをテスト。50%カーボン繊維含有プラスチックなど、産業用途に優れた高性能プラスチックの使用が可能であることを証明した。

フラウンホーファー研究所は、2019年4月にドイツで開催される世界最大のBtoB産業技術商談展示会「ハノーバーメッセ 2019 国際産業技術見本市」で最初のプロトタイプを発表する。


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