オフィスで利用できるSLS方式3Dプリンタ

Wematter、小型で安全性に優れたSLS方式3Dプリンタ「Gravity 2020」を発売

2014年に設立されたスウェーデンの3Dプリンタスタートアップ Wematter は、オフィスで安全に利用可能な小規模なSLS方式3Dプリンタ「Gravity 2020」を発表した。

Wematter Gravityシステムの最新バージョンである「Gravity 2020」は、300×300×300mmのビルドボリュームと、特許取得済みのパウダーパッケージを利用した統合された粉体処理システムを備え、独自の空気圧システムを利用した密閉システムにて粉体を輸送、投入、排出するため、従来の粉末系プリンタのような扱いの難しい材料管理を必要とせず、オフィスなどの小規模スペースでも安全に耐久性のあるSLSコンポーネントをプリントすることができるよう設計されている。

このシステムはクラウドに対応しており、内蔵されたセンサーやカメラ、電子機器の状態を監視しプロセス制御が可能で、PCやスマートホンなどのタブレット端末からプリントジョブを管理する独自のソフトウェア「Deep Space」を備えている。
ユーザーがアップロードしたプリント用ファイル(.stlまたは.step形式)をアップロードした後、Deep Spaceソフトウェアは独自のアルゴリズムを使用して3Dモデルをスタックおよびキューイングし、最適な3Dプリントを実行する。

Gravity 2020には「PA11」ベースの材料『Wematter Aurora PA11』が付属しており、機械的特性を有するナイロン(ポリアミド)部品を生成できる。
同社はまた、過去3年間にわたりSLS 3Dプリント用のグラフェンベース(導電性材料)など、ナノセルロースベースの粉末を開発する研究プロジェクトを展開。研究チームは急速に拡大しており、今後数年間で新しい材料を市場に投入することを計画している。

Gravity 2020 3Dプリンタは現在、Wematterに協力する一部の顧客に向けて出荷されており、一般ユーザーに向けて先行予約の受け付けを開始した。


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