米軍が世界最大・最速の金属3Dプリンタ開発に投資

米国陸軍研究所は世界最大&最速のメタル3Dプリンタ開発のため3D Systemsと提携

米国3Dプリンタメーカー 3D Systems と国立製造科学センター(National Center for Manufacturing Sciences 以下 NCMS)は、世界最大、最速、最精密なメタル3Dプリントシステムを開発するため、米国陸軍研究所(U.S. Army Research Laboratory 以下 ARL)と1,500万ドル(約16億3千万円)の契約を締結した。

米国陸軍は過去20年に渡り、Additive Manufacturing(3Dプリンティング)を使用して、修繕部品やカスタムツールの作成を行ってきたが、従来のPBF(パウダーベッドタイプ)メタル3Dプリンタで造形可能な部品は、サイズが小く不正確で、非常に時間が掛かるため、即応性が要求される大規模な部品生産に適用することができずにいた。

現在3D Systemsがラインアップするメタル3Dプリントシステムでは「DMP Factory 350(造形領域 275x275x380mm)」が最大だが、ARLが要求しているメタル3Dプリントシステムは、造形領域 1000mm×1000mm×600mm、最小壁厚 100μm、レイヤー厚 30μmと、大型で高精度な部品をプリントできるシステムで、これはライバルメーカーであるSLM Solutionsの「SLM 800(造形領域 500×280×850mm)」や、GE Additiveの「Beta Project ATLAS(造形領域 950×810×300mm)」を大幅に上回る業界最大級の造形領域を有するシステムになる。

3D Systemsの既存モデル DMP Factory 350

米軍は、前例のないこの大型メタル3Dプリンタを実用化することで、長期に渡り耐久性のある部品をより効率的に生産可能となり、長距離弾薬、次世代戦闘車両、ヘリコプター、ならびに航空およびミサイル防衛能力に関連する重要なサプライチェーンに革命をもたらそうとしている。


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