3Dプリントした鶏肉をレーザーで調理

コロンビア大学の研究チームが3Dプリントされた鶏肉をロボットレーザーで調理

コロンビア大学工学・応用科学部の研究チームは、ソフトウェア制御のロボットレーザーを用いて、3Dプリントされた生の鶏肉を調理する方法を開発した。

ホッド・リプソン教授率いるクリエイティブマシンラボ「Digital Food」チームは、3Dプリントされた生鶏肉の構造体に青色レーザーと赤外線レーザーの両方を照射して、さまざまな調理方法を検証。研究チームは、レーザーで焼いた3Dプリント鶏肉サンプルとオーブンで焼いた鶏肉を比較して、火の通りの深さ、発色、水分保持力、風味の違いなどを評価。
同研究室の博士課程学生で、このプロジェクトのリーダーであるジョナサン・ブルティンガー氏は「フードプリンタは、ミリ単位の精度で食材を作ることができますが、同程度の解像度を持つ加熱方法がありません。調理は、多くの食品の栄養、風味、食感の開発に不可欠であり、これらの属性を正確に制御するレーザーを用いた方法を開発できないかと考えました。」

研究チームは、本プロジェクトのモデルとなるフードシステムとして鶏肉を選び、鶏肉をピューレ状にした後、厚さ3ミリ×1インチ四方のサンプルを何層にも分けて3Dプリント。その後、3Dプリンタで作られた鶏肉のサンプルに青色レーザーと赤外線を照射したところ、青色光は鶏肉の内部に火を通すのに適しており、赤外線は肉の表面に焼き色をつけるのに適していることを発見。この工程では、近赤外線(NIR)と中赤外線(MIR)の2種類の赤外線レーザーが使用されており、NIRはパッケージを通して食品に焼き色をつけることができることを確認。

本プロジェクトにおける研究結果によれば、レーザーで調理された3Dプリントサンプルは、従来の調理法で作られた肉と同等の風味を示しており、目隠しをして試食した2人のブラインドテイスターは、従来の調理法で作られたサンプルよりもレーザーで調理された肉を好んだという。

同研究室では、2007年から3Dプリントフードの実験を行い、これまでに複数の食材をプリントする技術を開発しているが、現在は、従来の調理法で作られた肉と同等の食感と風味を持つ、新たな3Dプリント食品の調理に適した技術を開発している。

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