フード3Dプリント産業の核となる人工肉企業が1億6100万ドルを調達

メンフィス・ミーツが1億6100万ドルを調達、細胞ベースの人工肉製品の供給を目指す

カリフォルニア州バークレーに本拠を置く細胞ベース人工肉の世界的リーダー Memphis Meats(メンフィス・ミーツ)は、新たなラウンドで1億6100万ドルの資金を調達。これは細胞農業業界最大の調達額であり、同社の調達額は合計で1億8,000万ドルを超えた。


細胞ベースの人工肉ミートボール

爆発的な人口増加により2050年の全世界人口は90億人に達し、現在の1.5倍の食糧が必要になると予測される中、従来の畜産方法ではこれから起こりうる食料不足を改善することは困難とされており、このような背景から新たな食料資源として注目されている細胞農業および細胞ベースの人工肉は、環境問題への対応を含め、この問題を解決できる有効な手段として期待されている。
細胞ベースの人工肉は、動物を飼育して処理したり大量の土地や水を使用せず、動物や植物から自己再生して成長し肉になる特定の細胞を培養し「カルチベーター」と呼ばれる容器内で筋肉と結合組織を形成し、約4~6週間掛けて本物の肉に近い人工肉を生産する。


細胞ベースのチキン

細胞農業および細胞ベースの人工肉は、特定の3Dプリンタと直接リンクされていないが、細胞農業に特化した企業は今後、将来的なデジタル食品産業の重要なプロバイダーとなる可能性があり、現在開発がすすむバイオプリンティングおよびフード3Dプリント技術は、細胞ベースの人工肉の外観と組成を改善するために用いる重要なツールとなる。

フード3Dプリンタ「byFlow」を使った食イベント

メンフィス・ミーツは、今回調達した資金を利用してパイロット生産施設を建設し、同分野に特化した人材の育成と新製品を開発。細胞ベースの人工肉にとって戦略的に重要な市場となるアジア市場の拡大を目指す。
具体的な商品の発売日などについては未だ発表されていないが、同社は当局と協力して、タイムリーで安全な市場参入を計画している。

今回実施されたシリーズBラウンドは、ソフトバンクグループ、ノーウェストおよびテマセクが主導し、ビル・ゲイツ、リチャード・ブランソン、スレッショルド・ベンチャーズ、カーギル、タイソン・フーズ、キンバル・マスク、フィフティ・イヤーズ、CPTキャピタルなどの新規および既存投資家が参加。投資家のひとりリチャードブランソンは次のように述べている「世界有数の細胞ベースの食肉企業であるメンフィスミートに再び投資できることを誇りに思います。今後数十年のうちに、私は細胞ベースの人工肉が世界の肉供給の主要な部分になると信じています。」

3D Food Printing(3Dフードプリンティング)」に特化した各種サービス

id.arts(アイディーアーツ株式会社)では、これまでに3Dフードプリンターの販売や関連サービスのコンサルティングを数多く手掛けており、その経験を活かした3Dフードプリンティングに特化した各種サービスをご用意しています。
詳しくはこちら:https://idarts.co.jp/3dp/3d-food-printing/


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る