300点の3Dプリント部品を搭載するボーイング777X

ボーイング777X、300個の3Dプリント部品を備えた新型エンジン「GE9X」で初飛行

米国の複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の航空機エンジンメーカー GE Aviation は、多数の3Dプリント部品を備えた新型エンジン「GE9X」搭載のボーイング777Xが、無事初飛行を終えたことを発表した。

世界最大の航空宇宙機器開発製造会社 ボーイング(Boeing)は、開発中のボーイング777ファミリーの新シリーズ「777X」に、GE90の派生型として小型された最新型エンジン「GE9X」を搭載。この新型ジェットエンジンには、300を超える3Dプリント部品を装備。
今回発表されたボーイング777Xの機体は、2020年1月25日にワシントン州エベレットのペインフィールドから離陸し、無事初飛行を終えた。

GEは、2013年からGE9Xエンジンの開発とテストを行い、2018年に最初のテスト飛行に成功。合計72回のテストフライトを実施し、134,300ポンドの推力に達したGE9Xは、最も強力な民間航空機用ジェットエンジンとして2019年のギネスブック世界記録にも認定された。

2016年に3Dプリント製ジェットエンジン部品を発表したGEは、2017年にGE9X用の3Dプリントコンポーネントのさらなるテストを実行し、2019年の初テスト飛行までに多数の3Dプリント部品が採用されたことを発表。このGE9Xは、燃料ノズル、温度センサーや燃料ミキサーなどの追加コンポーネント、熱交換器、セパレーター、長足低圧タービンブレードなどを含む300点の3Dプリント部品から構成されており、GE90よりも燃費を10%向上させた。

GE Aviationは、傘下のイタリア航空機エンジン製造会社 Avio Aero の施設で、17台のArcam EBM A2Xと10台のArcam Spectra Hを含む35台のArcam EBM(電子ビーム3次元金属積層造形)マシンを運用し、GE9Xエンジン用のチタンアルミナイド(TiAl)ブレードなどの大型部品を生産。従来の製造方法では実現できない複雑で高性能な部品製造に適した3Dプリント部品の採用拡大を目指している。


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