- 2020-1-29
- 最新情報
- 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, AIRBUS, ARCAM AB, Boeing, Direct Manufacturing, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, GE, Jet Engine, SLS, ジェットエンジン, テクノロジー, 粉末焼結, 航空機
ボーイング777X、300個の3Dプリント部品を備えた新型エンジン「GE9X」で初飛行
米国の複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の航空機エンジンメーカー GE Aviation は、多数の3Dプリント部品を備えた新型エンジン「GE9X」搭載のボーイング777Xが、無事初飛行を終えたことを発表した。
世界最大の航空宇宙機器開発製造会社 ボーイング(Boeing)は、開発中のボーイング777ファミリーの新シリーズ「777X」に、GE90の派生型として小型された最新型エンジン「GE9X」を搭載。この新型ジェットエンジンには、300を超える3Dプリント部品を装備。
今回発表されたボーイング777Xの機体は、2020年1月25日にワシントン州エベレットのペインフィールドから離陸し、無事初飛行を終えた。
GEは、2013年からGE9Xエンジンの開発とテストを行い、2018年に最初のテスト飛行に成功。合計72回のテストフライトを実施し、134,300ポンドの推力に達したGE9Xは、最も強力な民間航空機用ジェットエンジンとして2019年のギネスブック世界記録にも認定された。
2016年に3Dプリント製ジェットエンジン部品を発表したGEは、2017年にGE9X用の3Dプリントコンポーネントのさらなるテストを実行し、2019年の初テスト飛行までに多数の3Dプリント部品が採用されたことを発表。このGE9Xは、燃料ノズル、温度センサーや燃料ミキサーなどの追加コンポーネント、熱交換器、セパレーター、長足低圧タービンブレードなどを含む300点の3Dプリント部品から構成されており、GE90よりも燃費を10%向上させた。
GE Aviationは、傘下のイタリア航空機エンジン製造会社 Avio Aero の施設で、17台のArcam EBM A2Xと10台のArcam Spectra Hを含む35台のArcam EBM(電子ビーム3次元金属積層造形)マシンを運用し、GE9Xエンジン用のチタンアルミナイド(TiAl)ブレードなどの大型部品を生産。従来の製造方法では実現できない複雑で高性能な部品製造に適した3Dプリント部品の採用拡大を目指している。
関連記事
- BAE SystemsがAM技術を使用して戦闘機システムを開発
- 米軍、3Dプリンタの活用拡大を目指す
- レニショーがメキシコに大規模AM施設を開設
- British Airwaysが3Dプリント航空機部品の試用を開始
- 米軍が世界最大・最速の金属3Dプリンタ開発に投資
- 防弾性能を有した3Dプリントキューブ
- F-35戦闘機製造に3Dプリント技術を活用
- 米海軍メタル3Dプリント部品の採用を拡大
- フランス軍がスペアパーツ製造に3Dプリンタを導入
- 世界初、戦闘車両用部品を3Dプリンタで製造
- GE、3Dプリント製ホイールをバージョンアップ
- オランダ空軍は修理業務にUltimakerの3Dプリンタを採用
- 岩国米軍基地のエンジニアは3Dプリンタで部品を開発
- 米空軍F-22戦闘機に3Dプリント部品を適用
- 米国陸軍は戦地の廃棄物から部品を3Dプリント
- GE Additive世界初の3Dプリント製チタンホイールを開発
- GEとArcamが新しいAM製造施設を開設
- ドローン製造に3Dプリンティング技術の活用を拡大
3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp