Aptera Motors、3Dプリント部品搭載の電気自動車発売

多数の3Dプリント部品採用で軽量化と低価格化を実現した充電不要の太陽光発電自動車

カリフォルニア州サンディエゴを拠点とする米国の電気自動車ベンチャー Aptera Motors(以下 アプテラ) は、多数の3Dプリント部品から構成された太陽光発電車(SEV)の予約販売を開始。受付から24時間で、初期の予約分である330台が完売した。

2005年に設立し経営難から2011年に破綻したアプテラは、再起を掛けた新しい電気自動車「Aptera Solar Electric Vehicle (SEV) 」を開発。このSEVは、3平方フィート以上の面積と180個の効率的な太陽電池を内蔵しており、ほぼ充電不要で1日最大45マイル(約72キロ)、年間で約1万1000マイル(約1万7700キロ)の航続距離を誇る。また、オプションで設定されているボンネットや後部ハッチへソーラーパネルを追加することも可能で、さらに航続距離を伸ばすことができる。

このSEVは、太陽光発電だけで日常的な運転ニーズを満たすことができる初めての電気自動車であり、全輪駆動とベクトル化されたトルクコントロールは、快適性、安定性に優れており、悪天候にも対応できる能力を提供する。

2021年度中に発売開始を予定するアプテラは、タイトなスケジュールの量産化に対応するため、主要な外装部品を4点まで削減。この4つの外装部品は、大型3Dプリンタとカーボンファイバーなどの複合素材を使用して製造されており、他の金属部品類にも3Dプリント技術が積極的に採用されている。

従来の製造方法で生産される自動車と比べ、一般的な電気自動車は部品点数が少ないが、アプテラのSEVは3Dプリント技術をより効率的に採用することで、それらを遥かに凌駕する部品点数の少なさを誇る。

2021年の発売開始を予定する「Aptera Solar Electric Vehicle (SEV) 」には、バッテリー・パックと駆動方式により異なる仕様の「Paradigm(パラダイム):2万5900ドル(約270万円)」と、特別仕様車の「Paradigm Plus(パラダイム・プラス):4万6900ドル(約490万円)」がラインアップされており、初期予約分は予約開始から24時間経たずに完売となった。現在受付けている初期予約分以降の納車分については、返金可能な保証金100ドルを支払うことで、誰でも予約することができる。


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