シリカエアロゲルを3Dプリント

スイスの研究者は低密度で高い断熱性を有したシリカエアロゲルの3Dプリントに成功

スイスの Eidgenössische Materialprüfungsanstalt Empa(以下 Empa)の研究チームは、非常に低密度で高い断熱性などの特性を有するシリカエアロゲル素材を使用した3Dプリンティングプロセスを開発。シリカエアロゲルから安定した形状の微細構造を製造することに成功した。


エアロゲルから3Dプリントされた蓮の花(Photo : Empa)

シリカエアロゲルは、軽量で多孔質な発泡体で断熱性に優れているが、これまでの方法では脆く壊れやすく、使い勝手の悪い材料とされてきた。
Empaの研究チームは、独自に開発した3Dプリント技術を用いてこの課題を解決し、マイクロエレクトロニクス、ロボット工学、バイオテクノロジー、センサー技術などの精密機械工学に適用可能なエアロゲルのプリントに成功。業界誌「Nature」にその論文を掲載した。

現在特許出願中の新しい方法では、自立構造や極薄の膜をプリントすることが可能で、その一例として、素材から極小の蓮の花を3Dプリント。デモプリントされた蓮の花は、疎水性とシリカエアロゲルの低密度により、水面に浮かべることができ、複雑なマルチマテリアルの3次元微細構造をプリントすることもできる。

また、16mW / (m * K)の熱伝導率を有する同素材は、より小型の電子部品を容易に熱的に絶縁することが可能で、温度に敏感なコンポーネントと局所的な「ホットスポット」の熱管理を実現。別の応用例としては、一定の温度を超えてはならない医療用インプラント内の熱源の遮蔽などが考えられている。


エアロゲルから3Dプリントされた小さなカスタムシールドは電子部品からの熱を効果的に遮断(Photo : Empa)

研究チームは現在、各産業界のパートナーと協力して、3Dプリントされたエアロゲル構造体を新しいハイテクアプリケーションに組み込むための展開をはじめている。


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