- 2021-6-1
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Formlabs、粉末焼結(SLS)方式3Dプリンタ「Fuse 1」を国内市場に展開、最終製品向け3Dプリント利用を大幅に拡大
3Dプリントのリーディングカンパニーである Formlabs は、世界初の卓上型粉末焼結(SLS:Selective Laser Sintering)方式3Dプリンタ「Fuse 1」を国内市場向けに展開することを発表。
さらに「Fuse 1」用の後処理システムである「Fuse Sift」と、Fuse 1用粉末素材である「Nylon 12 Powder」および「Nylon 11 Powder」を同時に発表し、国内展開を本格化。素材から後処理までエンドツーエンドでカバーするシンプルなSLSワークフローを提供。これにより、エンジニア、デザイナー、メーカーのあらゆるレベルで、製品開発、ハイブリッド製造、製品使用現場での製造に関する再検討が可能になる。
SLS方式の3Dプリンタは、設計の自由度、生産性やスループットの高さ、部品あたりのコストの低さや数多くの実績から、エンジニアや製品設計者、メーカーに選ばれている。7年間の開発を経てFormlabsは、この強力な技術を、品質を損なうことなく手の届く価格で市場投入した。
「Fuse 1」は、半焼結シェルを生成してパーツ表面を保護しながら造形を行う独自の「Surface Armor」テクノロジ(特許出願中)を搭載し、脱着および移設可能なチャンバ方式によりダウンタイムを低減しながら連続造形を実現し、初期のコンセプト設計の反復から、ナイロン製品同様の実使用可能な製品を製造する段階に至るまでの製品開発プロセス全体をコントロールできる。
SLS技術は、丈夫で機能的なプロトタイプや現場で使用する部品をプリントでき、エンジニアや大手メーカーから長年信頼されてきたが、コストが高くワークフローが複雑であるため、これまでは大企業に限定されてきた。
Formlabsが提供する「Fuse 1」と「Fuse Sift」により、SLSの優位性がさらに高まると同時に、今までにない手頃な価格と使いやすさで、あらゆる規模や種類の企業がSLSを利用できるようになる。
「Fuse 1」用粉末素材である「Nylon 12 Powder」および「Nylon 11 Powder」は、以下のような特長を持ち、さまざまな用途に適した造形を可能にする。これらの素材はFormlabsが「Fuse 1」向けに発売を予定している数多くの素材の一部であり、粉末素材の汎用性を高めることで、最終製品向け3Dプリントのコンプリートソリューションとしての地位の確立を目指している。
Nylon12 Powder
「Nylon 12 Powder」は、強度と微細さ、細部の寸法精度を兼ね揃えつつ汎用性を持ち、機能的なプロトタイプから複雑なアセンブリや最終製品まで造形可能。また、高い環境性や生体適合性を持つ。110ミクロンの積層ピッチに対応し、パウダーリフレッシュ率は最小30%(残り70%は使用済パウダー)。
「Nylon 12 Powder」が最適な用途
- 優れた寸法精度を持つ機能性プロトタイピング
- 少量生産
- 恒久的な治具、固定具
- 生体適合性製品
Nylon11 Powder
「Nylon 11 Powder」は、高い延性と堅牢性、耐久性に優れ、機能的なプロトタイピングから最終製品の少量生産までの造形が可能。衝撃に強く曲げる必要があるパーツの造形に適している。110ミクロンの積層ピッチに対応し、パウダーリフレッシュ率は最小50%(残り50%は使用済パウダー)。
「Nylon 11 Powder」が最適な用途
- 耐衝撃性を持つプロトタイピング、治具、固定具
- 耐久性に優れた最終製品
- 薄壁を持つダクトや筐体
- スナップ、クリップ、ヒンジ
- 義肢、装具
各製品の価格
価格は以下の通りで、2021年6月1日より「Fuse 1」取扱国内正規販売代理店を通じて、受注および出荷を開始する。
- Fuse 1:2,585,000円(税込 2,843,500円)
- Fuse Sift:1,369,000円(税込 1,505,900円)
- Fuse 1 Build Chamber:532,000円(税込 585,200円)
- Nylon 12 Powder(3kg×2):71,000円(税込 78,100円)
- Nylon 11 Powder(3kg×2):82,000円(税込 90,200円)
- Fuse 1 Powder Cartridge:18,000円(税込 19,800円)
- Fuse 1 Printer Stand:36,000円(税込 39,600円)
Formlabsは「Fuse 1」によって工業用3Dプリントの市場規模を大幅に拡大し、製品同等の3Dプリントを提供。Formlabsの完全なエンドツーエンドSLSプリントシステムを使用することで、コストを最小限に抑えながら、丈夫で機能的な部品を作成するための推測作業や難題から開放され、多くの組織が高価で時間のかかる外部のソリューションに頼る必要がなくなる。
Formlabs CEO(最高経営責任者) 兼 共同創立者のMax Lobovskyは次のように述べている。
「10年前に発表した『Form 1』は、光造形(SLA)方式3Dプリンタに大きな変革をもたらしました。今回は、『Fuse 1』の登場によって、Formlabsのお客様が工業用3Dプリントに期待するものと同水準の信頼性と使いやすさを実現します。また、多額の予算を持つ組織だけではなく、スタートアップ企業を含むすべての企業がSLS 3Dプリンタを利用でき、SLS 3Dプリンタによる設計の自由度と高い生産性の恩恵を受けられます。」
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