Formlabsは新しい高耐熱性レジンをリリース

FormlabsはForm 2用エンジニアリング・グレード材料に改良された高耐熱性レジンをリリース

マサチューセッツ州に本拠を置く3DプリンタメーカーFormlabsは、ステレオリソグラフィー(SLA)方式3Dプリンタ「Form 2」用の最新材料として、エンジニアリング樹脂コレクションの一部である『High Temp Resin』の改良版をリリースした。

Formlabs製樹脂で最も高い熱変形温度(HDT)を提供する新しい「High Temp Resin」は、旧製品の改良版に位置付けられており、高い熱安定性を備えた高精細な3Dプリントに対応するよう設計されている。新しくなったHigh Temp Resinは、238℃で0.45 MPaの熱変形温度(HDT)を有し、脆性を減少させるために良好な伸び性能を有している。

一般的に、ラピッドプロトタイピングで使用される樹脂材料は高温で変形するが、25~100ミクロンのプリント解像度をサポートするHigh Temp Resinは、高温の液体や蒸気に耐えることができる低吸収性能を有しており、キッチン用品、流体装置、化粧品カプセルなど、完全な水密部品の製造を可能にする。

キッチン用品メーカー「OXO」は、自社のコーヒーメーカー「Barista Brain 9 Cup Coffee Maker」のプロトタイプ部品として、沸騰水に接触する必要のある機能部品を、Form 2とHigh Temp Resinで造形。
OXOのエンジニアは「我々は、高温対応のHigh Temp ResinとForm 2を使用して、コーヒーメーカーの内部部品を試作しています。このプロトタイプ部品では、沸騰したお湯が部品内部を通過するため、従来のSLA樹脂では変形してしまいます。しかしHigh Temp Resinで造られた部品は、沸騰したお湯を通しても変形することがありません」と述べている。


OXOはForm 2とHigh Temp Resinを使用して、沸騰水と接触する必要のある機能部品を試作

また、Google社内のテクノロジーインキュベーターであるATAP(Advanced Technology and Projects )グループは、新種のウェアラブル製品のオーバーモールドプロセスで使用する数百のダミーPCBを生産するため、High Temp Resinを使用。

ATAPチームは、Form 2とHigh Temp Resinを使用することにより約10万ドルを節約。また、複雑なサプライチェーンを回避し、プリント基板アセンブリ(PCBA)インサートの製造前検証テストサイクルを3週間から3日間に短縮した。


関連記事

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る