コロナウイルス対策用3Dプリント製フェイスシールド

香港の大学がコロナウイルスと戦う医療従事者のための3Dプリント製フェイスシールドを大量生産

香港の公立大学である 香港理工大学(PolyU)の3Dプリンティングラボは、新型コロナウイルス対策に奔走する医療従事者のため、地元制作会社と協力して3Dプリント製フェイスシールドを大量生産。マスク不足が深刻化する医療機関への提供を開始した。

世界的な新型コロナウイルスの拡散と混乱が続く中、香港国内でも医療用を含むマスク類の供給不足問題に直面している。このような事態に対応するためPolyUの研究チームは、病院当局からの依頼を受け、透明なシールドを固定するためのフェイスマスクを開発。
シールド固定用の3Dプリント製フレームは、設計からテストまでを約1週間で完了し、必要な承認プロセスを経て量産への移行を開始した。

この3Dプリント製フェイスシールドは、額に当てて着用するタイプの3Dプリント製フレームから構成されており、顔全体を覆うための透明プラスチックシートを保持する。この使い捨て透明シールドは、医師や看護師がすでに着用しているサージカルマスクの上に着用することができる。

PolyUによって設計されたこの3Dプリント製フェイスシールドは、所内にある30台以上の3Dプリンタを利用して800個を製作したが、より多く生産するため地元製造メーカーに外注され、約10,000個を製作し、フェイスシールドを必要とする各病院へ提供された。
PolyUは、2020年3月末までに1日あたり最大30,000個の大量生産を予定している。

2020年2月26日現在、香港内で新型コロナウイルスに感染が確認された人数は84人で、うち2人が死亡。香港政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことを目的に、すべての幼稚園から高校までを対象に休園と休校を実施。再開は4月20日以降になるという見通しを示した。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る