3Dバイオプリンティングインク「GrowInk」

林産企業大手UPMが新たな3Dバイオプリンティングマテリアル「GrowInk」シリーズを発売

フィンランド・ヘルシンキに本社を置くバイオマスやバイオケミカルを併用した幅広い製品の開発う林産企業 UPM は、組織工学や再生医療などのさまざまな3Dバイオプリンティングアプリケーション向けに設計されたバイオプリンティングマテリアル「GrowInk」シリーズをリリースした。

「GrowInk」シリーズは、生体内環境をエミュレートして細胞の成長と分化をサポートする新しい非動物由来のハイドロゲルを特徴としている。この最新のバイオインク「GrowInk」の2つの主要なコンポーネントはナノフィブリルセルロースと水で、セルと直接混合してカスタマイズできる定義済みのマトリックスを提供するために統合され、3D細胞培養用のタンパク質、ペプチド、抗生物質などのビオチン化分子を結合するように設計されている。

「GrowInk」シリーズには、純粋なナノフィブリルセルロースで作られた天然の不透明なバイオインク「GrowInk-N」、高度な用途向けのアニオン性ナノフィブリルセルロースナノフィブリルバイオインク「GrowInk-T」、架橋可能なアルギン酸塩を含むセルロースベースのナノフィブリルバイオインク「GrowInk-ALG」の3つのバリエーションがラインアップされている。

1996年に設立されたUPMは、3Dプリント可能な細胞培養用天然ヒドロゲル「GrowDex」シリーズを既にラインアップしており、2018年には、セルロース繊維とバイオポリマーを使用したFDM方式3Dプリンタ用のリサイクル可能バイオコンポジットフィラメント「UPM Formi 3D」をリリースしている。そして同社は昨年、バイオテクノロジー企業 UPM Biocomposites およびFDMテクノロジーを使用した3Dプリンタを専門とするフィンランドの大手機器メーカー Prenta Oy と、世界4大産業用ロボットメーカーのひとつ ABB と協力し、UPM Formiフィラメントを使用した大型の家具やコンポーネントを制作している。


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