国際美術展に安楽死用3Dプリントカプセル「Sarco」出品

フィリップ医師はイタリアで開催中の国際美術展に、安楽死を目的とした3Dプリントカプセル「Sarco」のプロトタイプを展示

2017年、安楽死を目的に開発された3Dプリント製カプセル「Sarco(サルコ)」を発表した医師 Dr Philip Nitschke(以下 フィリップ・ニッツチク)は、2019年5月11日からイタリアのヴェネチアで開催されている国際美術展「第58回 ヴェネチア・ビエンナーレ」に、安楽死専用3Dプリントカプセル『Sarco』のプロトタイプを展示した。

Photo:sarco

安楽死の専門家として多くの患者の自殺幇助を経験し、医師免許停止処分を受けたオーストラリアの医師フィリップ・ニッツチク氏は、エンジニアAlexander Banninkと協力し、3Dプリント技術を利用した安楽死専用カプセル「Sarco」を開発した。
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ビエンナーレに初出品されたこのモデルは、2年におよぶ開発期間と6ヶ月を費やし制作されたプロトタイプとなる。

「Sarco」は、エレガントでスタイリッシュな環境において、平和的に合法的な死に方の選択肢を与える。ことを目的に開発された安楽死幇助専用の装置で、事前に専用のエントリーテストを受け、希望者の潜在的な精神的健康状態を評価し、一定の条件をクリアした者に4桁の認証コードを発行する。
テストに合格した利用者がポッドに入り内部にあるボタンを押すと、本体内部に液体窒素があふれ、急速に酸素レベルを低下させ、僅か数分で苦しむことなく安らかな死を迎えることが出来る。

無事に安楽死を迎えた装置自体はそのまま棺としと利用することが可能で、生分解性物質から3Dプリントされた本体を下部プラットフォームから取り外し埋葬または火葬することで、長い年月を掛けて土壌へと分解される。

尊厳のある死に方のひとつして「安楽死」を提唱するフィリップ・ニッツチク医師に対しては、安楽死を望む高齢者や難病に苦しむ患者などから多くの支持を集めており、現代社会が抱える高齢化や医療問題などに一石を投じている。


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