Oliver Cabell、リサイクルプラスチックから造られた95ドルの3Dプリントスニーカーを発売
米国を本拠地とするフットウェアブランド Oliver Cabell は、リサイクルされたウォーターボトルを材料にした95ドルの3Dプリントシューズ「Phoenix(以下 フェニックス)」をリリースした。
全世界で毎年3億トン以上のプラスチックが生産される中、リサイクルされているプラスチックはその内わずか9~10%程度しかなく、多くのプラスチックが正しく処理されることなく不当に廃棄されており、生態系に深刻なダメージを与えるなど世界的な環境問題へと発展している。
シンプルなデザインのスニーカーフェニックスは、約7本のウォーターボトルから得たプラスチックを材料に造られた3Dプリントアッパー(ミッドソール上の部分)を備える。
リサイクルのために集められたプラスチック製ウォーターボトルは、洗浄しフレーク状に細断された後、溶かして冷却しプレスされ、糸(フィラメント)状に形成。フィラメントを3Dプリンタに送り、アッパーを製造する。
3Dプリント製アッパーを備えるフェニックススニーカーには、マイクロファイバーのタン、射出成形軽量EVAアウトソール、消臭抗菌裏地、オーガニックコットン製靴紐などが含まれ、洗濯機で丸ごと洗うことができる。これらの特性を組み合わせた3Dプリントスニーカーフェニックスは95ドルと、adidasやNIKEなどの他社製3Dプリントスニーカーと比較すると非常に安価だが、いまのところ米国のみにしか発送していない。
今春、米国バージニア州の市場調査会社 SmarTech Analysis は、3Dプリンティングフットウェア製品に関連した最新レポート「フットウェア業界におけるアディティブ・マニュファクチャリング(Additive Manufacturing in the Footwear Industry)」を発表し、3Dプリント技術を利用したフットウェア製品の収益が、2029年までの年平均成長率(CAGR)19.5%で成長し、年間65億ドル(約7,227億円)以上の収益を生み出すと予測。レポートはまた、2023年までにインソール、ミッドソール、アッパー類など3Dプリント製シューズ関連素材が10億ドル(約1,112億)以上になると予測しており、3Dプリント技術を使用して製造されるシューズ市場は今後も大きな成長が期待されている。
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