- 2021-12-12
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MeaTech、3Dバイオプリンティング技術を用いた培養肉製品の開発に向けた中間目標を発表
イスラエルの食品技術ベンチャー MeaTech は、独自の3Dバイオプリンティング技術を用いた持続可能な培養肉製品の開発に向け、新たなマイルストーンを発表した。
MeaTechは、イスラエルのネス・シオナにある研究所で、独自のプロセスを用いて3.67オンス(約104g)の培養ステーキの3Dプリントに成功。このステーキは、大豆やエンドウ豆などの植物系タンパク質から構成される代替肉とは異なり、本物の生きた筋肉や脂肪細胞のみで構成されている。MeaTechによれば、このプロジェクトは同社の細胞生物学、ハイスループット組織工学、精密バイオプリンティングプロセスの研究開発に1年以上を費やした結果だという。
MeaTechは今回のプロジェクトが、これまでに生産された培養ステーキの中で最大のものであり、大規模な培養肉製品の3Dバイオプリンティングを実現するという同社の目標に向けた大きな一歩になると考えている。
MeaTechは、植物性の代替品ではなく、本物のステーキに代わる「真の代替肉」として、本物の生きた筋肉や脂肪細胞を使用する3Dバイオプリンタを開発。この技術では先ず、組織サンプルから牛の幹細胞を分離し、十分な細胞量になるまで増殖させる。必要な細胞量に達すした幹細胞をバイオインクに配合し、自社の押し出し式3Dバイオプリンタを使用して、本物のステーキのような構造のデジタルモデルを使ってステーキを成形。成形された3Dプリントステーキをインキュベーターに入れて熟成させることで、最終的に幹細胞が脂肪や筋肉の細胞に分化。
この技術は、動物の屠殺を無くすだけでなく、生産者やサプライチェーンに大きなメリットをもたらし、温室効果ガスを削減し、健康にも良い影響を与えると期待されている。
また同社は、豚の細胞を3Dプリントするための最適な方法の研究にも着手しており、これが成功すれば対応可能な代替肉市場を大幅に拡大できると考えている。
MeaTechのCEO兼CTOであるSharon Fima氏は「生体組織で構成された3.67オンスのステーキをバイオプリントしたことで、当社のコア技術が検証され、本物の細胞を使った培養高級食肉製品の開発競争の最前線に立つことができたと考えています」と述べている。
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