byFlowが新たな3Dフードプリント特許技術を発表

byflow、特許取得済みのプリントヘッド技術を搭載した新たな3Dフードプリンタを披露

オランダの3Dフードプリンタメーカー byFlow は、ベルギーのアントワープで開催された「World’s 50 Best Restaurants Awards 2021(世界のベストレストラン50)」において、同社の最新特許技術を採用した3Dフードプリントシステムを発表した。

All Photo : byFlow

2015年の設立以来、携行型3Dフードプリンタ「Focus 3D Food Printer」や、オンラインデザインプラットフォーム「byFlow Studio」など、数々のイノベーションを食品業界や食品研究の専門家等に提供してきた同社は、 アントワープで開催された 「World’s 50 Best Restaurants Awards 2021」の会場で、新たに特許を取得した食品製造用のプリントヘッドを搭載したフードプリンタを用いて、フードプリンティングにおいて最も難しいとされているチョコレートを3Dプリントし、その性能を実証した。

従来の3Dフードプリント技術は、様々な食材から加工されたペースト状の材料を使用して食品をプリントするが、使用できる材料にはある程度の制限が設けられている。そこでbyFlowの研究チームは長年の研究期間を経て、チョコレートのような複雑な食材をプリントできるフードプリントシステムを開発した。

チョコレートのように複雑な材料を正確にプリントするには、材料を適切に硬化および冷却する仕組みが必要である。そこで研究チームは、プリントヘッドのさまざまな部分の温度を測定し、1/10℃以内に調整することが可能で、プリント中の周囲温度を自動的に調整する方法を考案。これにより、従来のようなカートリッジシステムを必要とせずに、プリントヘッド上のボウルで材料を混ぜたり溶かしたりして、食品を層ごとに押し出すことが可能なプリントヘッドを開発。このプリントヘッドは、固体、粉末、液体などほぼすべての食材を使ったフードプリントを可能にしているという。

このフードプリントシステムの詳細や発売時期などについては明かされていないが、byFlowは既に特許取得を済ませた欧州に続き、今年末までに米国でも特許取得を予定している。また同社はこの特許技術以外の開発にも取り組んでおり、最終的には個人に合わせた栄養摂取を可能にする新たな3Dフードプリントシステムの実現を目指している。

byFlowのCEO兼共同創業者で、2018年にオランダのテクノロジー分野で最も才能のある女性5人のうちの1人に選ばれたニーナ・ホフ氏は次のように述べている。
「アントワープで開催される『The World’s 50 Best Restaurants Awards』の期間中に、何年もかけて開発してきた最新の開発成果を、世界のトップシェフたちに披露する場に招待されたことを嬉しく思います。今後も食の専門家等と新たなパートナーシップを築き、食の未来をさらに切り開いていくことを非常に楽しみにしています。」

ニーナ・ホフ氏は、2021年11月23日に開催される「3D Food Printing Conference(オンライン)」にて、ゲストスピーカーとして登壇を予定している。

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