- 2020-5-15
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任意のサイズにカスタマイズが可能な3Dプリント製ハンズフリー・ドアオープナー生成アプリの操作方法を解説
2020年3月、ベルギーのソフトウェアおよび3Dプリンティングサービスプロバイダー大手 Materialize(マテリアライズ)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に対応する取り組みの一環として、3Dプリント製ハンズフリー・ドアオープナーのプリント用データ「Hands-Free Door Openers」を無償公開した。
このシステムは、無償公開された既成の3Dプリント用ハンドルデータ(stl形式)をダウンロードするだけでなく、STEP、X_T形式の設計ファイルなども無料でダウンロードすることができる。
更に、Webブラウザから操作可能なカスタマイズツールを利用して、ハンドルの形状やサイズを必要に応じて自由にカスタマイズすることができる。今回の記事では、この一連の操作方法と、完成したデータのプリント結果について解説している。
Hands-Free Door Openers の利用方法
1. Hands-Free Door Openers のサイトへアクセス後、ページ中断にある『Downlad free design files』ボタンをクリック。
2. 遷移したページの「Our models(概要説明)」下部にある『Customize any design』ボタンをクリック。既存データをそのまま活用する場合は、モデル一覧から任意の形状を選んでダウンロードできる。
3. Hands-Free Door Openers から『start configuration』ボタンをクリック。
4.『start configuration』ボタンをクリック後しばらく待つと、ドアハンドルの形状を選択する画面に切り替わるので、画面から任意のドアハンドル形状(ハンドルの断面形状)を選択し『next >>』ボタンをクリック。
5. 取り付け先のハンドル径を入力し『next >>』ボタンをクリック。
6. ドアオープナーのサイズを選択し『next >>』ボタンをクリック。
7. 最後に、取り付け用ネジのサイズを選択し『next >>』ボタンをクリック。
8. 完成した任意のサイズのドアオープナーモデルは、3Dプリント用に2つの「.stl形式」ファイルに分割される。1つのファイルにはハンドルパーツのモデルデータが含まれ、もう1つのファイルには、固定用パーツのデータが含まれるので、両方のファイルを個別にダウンロードする。
また、この画面から直接 i.materialise へ3Dプリントを注文する場合は『i.materialise』ボタンをクリックし、画面の指示に従って注文を開始する。
※操作中の画面に描画されているドアオープナーの3Dモデルは、任意のアングルやズーム操作が可能なため、3Dビューイング機能を利用して細部まで詳しく確認することができる。
この一連のプロセスを利用して、任意の形状のドアオープナー用データの入手と発注が可能になる。
ダウンロード後「Ultimaker S5」で3Dプリントしたドアオープナー
ダウンロードしたドアオープナーデータを3Dプリント
今回は、テスト用に3種類のデータをダウンロードして、検証用3Dプリントを実行してみた。
マテリアライズは、FDM/FFF方式3Dプリンタでプリントする際のガイドラインを公開しているので、今回はこのガイドラインを参考に、下記の設定でプリントしている。
- 材質:PET-G、PLA(高強度PLA)、抗菌作用PLA
- ノズル径:0.4mm
- サポート:なし
- ラフト(ブリム):あり
- レイヤーピッチ:0.2mm
- プリント速度:材料特性に準じて設定
抗菌作用フィラメントでプリント
このフィラメントは、3Dプリンタ用材料専門ショップ 3DFS id.arts で販売中のCopper3D製抗菌作用フィラメント「PLACTIVE AN1」で、チリおよびアメリカの2つの微生物学研究所で確認された抗菌特性を有しており、黄色ブドウ球菌(MRSA)および大腸菌(DH5α)を最初の6時間で95%まで低下させ、 その後8~24時間で99.99%を除去することができる優れた抗菌性能を有している。
まさにこのハンズフリー・ドアオープナーの様なプロダクトに最も適した材料と言える。
「PLACTIVE AN1」は、一般的なPLA材料と同様の設定でプリントが可能で、面倒な設定無しで簡単に利用することができる点も優れている。また、このシリーズにはフレキシブルタイプの抗菌作用フィラメント『MD FLEX』もラインアップしている。
写真の通り造形後の仕上がりも良く、その高強度な抗菌特性を有したドアオープナーを作製することができる。
PET-Gおよび高強度PLAでプリント
黒くて大きなドアオープナーは、丸型ハンドル用モデル「Spherical, Moving, Small」で、ひっかかりの無い金属製の丸型ハンドルにも簡単に取り付けることができる。写真のモデルは、PET-G(ブラック)フィラメントを利用してプリントした。
そしてもう一つの白いモデルは、Ultimakerの純正高強度PLAフィラメント「Togh PLA」でプリント。サイズは小さいが、非常に丈夫なドアオープナーとして機能している。
3Dプリント代行について
id.artsでは、上述したマテリアライズ「Hands-Free Door Openers」で生成したデータの3Dプリント代行を請け負っています。「ドアオープナーは欲しいが、3Dプリンタを持っていない。」という方のため、材料費と送料のみをご負担いただき、弊社にて3Dプリント代行いたします。
下記の申込み方法を参照の上、お申込みください。尚、同製品を代行プリントするに当たり、マテリアライズ本社へ確認と承認を得ています。
申込み方法
コンタクトフォームにアクセスし、発送先住所等の必要事項と希望の材料を入力の上、ダウンロードした3Dデータを添付して送信してください。折り返し、プリント費用(送料含む)をご案内いたします。
対応材料
尚、Hands-Free Door Openersの利用方法が分からない方は、コメント欄に、希望のデザイン、ハンドル径、オープナーサイズ、ネジサイズを入力して送信してください。弊社にてデータ生成も代行します。
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