Voxeljetが新しいセラミック3Dプリント材料を開発

VoxeljetとAGCセラミックスが共同で新しいセラミック3Dプリント材料を開発

日本のセラミックメーカーであるAGCセラミックス(以下 AGCC)とドイツの産業用3Dプリンタメーカー Voxeljet AG は共同で、3Dプリンタ用セラミックス造形材「BrightorbTM(ブライトーブ)」を開発。ドイツのフリードバーグにあるVoxeljetの素材認証ラボで認定さた。
AGCCのセラミックス溶融技術や製造ノウハウを生かして開発された高性能セラミック材料「Brightorb」は、構造部品や美術品の製造に使用できるだけでなく、特に金属鋳造用の複雑な金型や中子の3Dプリントにも適している。

1000×600×500mmのビルドボリュームを有するVoxeljetの大型プリントシステム「VX1000」プラットフォームで開発された「Brightorb」セラミック材料は、酸化アルミニウム(Al2O3)80%、酸化ジルコニウム(ZrO2)10%、酸化ケイ素(SiO2)9%を主成分とする球状の砂に、鉱物のコランダム、バドレアイト、および各種セメントを配合。Brightorbは3Dプリントの際、平均粒径50μm、層厚100μmでビルドプラットフォームに塗布され、セラミック粒子を無機バインダーと選択的に結合。このバインダーは成形時に水蒸気しか発生せず、環境適合性が高いのが特徴で、鋳物工場の環境や労働条件の改善にも貢献する。

成形されたセラミックを最終的に使用するためには、成形品にシリカベースの液体を含浸させた後、焼結炉で焼成する。この際プリントされなかった粉のほとんどは再処理され、再びプリント工程に供給されるという。

適用例(AGCC): 5気筒マニホールド(鋳鉄)

Brightorbは、これまで実現困難だった1600℃を越える高温溶融金属を鋳造した際も、高い寸法精度と造形強度を保つことから、ステンレス鋼、鋳鋼などを精密に鋳造できる鋳型材料として、幅広い産業用途に使うことができる。3Dプリンタを用いるで、大幅な工期短縮、製造費用の削減に貢献できる他、再生可能な人工砂を主原料としているため、廃棄物削減にも寄与する。

造形体実例(AGCC): 焼成陶器(左)、タイル(右)

AGCCは現在、Brightorbを用いた試作造形の受付け、 造形体の必要仕様に合わせた原料開発、同社3Dプリントシステムの見学(設置場所はAGCセラミックス高砂工場)などを受付けている。


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