Markforged複合3Dプリンタ用材料「Onyx ESD」

Markforged、カーボンファイバー強化可能なESD対応材料「Onyx ESD」をリリース

コンポジット3Dプリンタと金属3Dプリンタの製造メーカである Markforged(マークフォージド)は、電子機器や電子部品の開発や製造に必要となる、ESD対策プラスチックマテリアル「Onyx ESD」の発売を開始した。

これまでの3Dプリンタの一般的な材料は、導電性や絶縁性を持つため、対象物に静電気放電を発生させる可能性があり、静電気に弱い電子機器や部品の利用には適していなかった。今回開発された「Onyx ESD」は、ナイロンベースにマイクロカーボンファイバーと添加剤を配合して、ESD(Elecro Static Dissipative:静電気拡散)性能を実現した材料で、電子基板の治具や固定具、搬送トレイなど、静電気放電の防止が必須となるあらゆる用途に適用できる。

 

Onyx ESD の特徴

  • 強度、精度、表面品質を併せ持つ、ESD対策専用に開発された高機能マテリアル
  • 表面抵抗値 10^5から10^7 Ωを維持し、理想的な静電気拡散を実現
  • Onyx ESDの曲げ強度は 83MPa だが、カーボンファイバー、 ファイバーグラス、ケブラーなどの長繊維と一緒にプリントすることで、最大曲げ強度 540MPaとアルミ並に強化可能
  • マークフォージドの産業用3Dプリンタ(X3, X5, X7の3機種)で利用可能
  • クラウドベースのソフトウエアであるEiger(アイガー)でサポート

適用分野

  • 航空宇宙、自動車業界、電子部品製造業などの、静電気対策が必須な分野
  • 部品や付属品の試作、治具や工具やケースの製作、少量ロット最終製品などの用途

ユーザーのメリット

  • 3Dプリントを使い業務を内製化することにより、製造コストとリードタイムを大きく削減
  • 万が一に備えてサプライチェーンを多様化し強化
  • ワンクリックで、クラウド上に接続されたプリンタにデータ出力が可能

マークフォージドは、独自開発のファイバー強化技術により、耐久性のある高強度のパーツを手頃な価格帯で作るための3Dプリンタ、材料、ソフトウェアを製造するメーカであり、マークフォージドのメタルやコンポジット3Dプリンタを使い、ツーリング、治工具、機能プロトタイプ、そして高付加価値の最終パーツを生産可能にする。また同社は約150億円の戦略的ベンチャーキャピタルの投資を受けており、フォーブスから「one of the Next Billion Dollar startups(次の1千億円のベンチャー企業)」として選出され、2018年にはDeloitte Fast 500にて北米で急成長するテクノロジー企業の10位にランクインされた。


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