JMC新工場棟の稼働および砂型造形サービス開始

JMC、自動車分野や航空分野における高付加価値製品の製造に特化した新工場棟を開設

JMCは、2019年2月に着工した長野県飯田市の鋳造工場「コンセプトセンター」第6期棟の建設工事を完了し、稼働開始したことを発表した。


コンセプトセンター第6期棟 外観

稼働を開始したコンセプトセンター第6期棟は、自動車分野や航空分野における高付加価値製品の製造に特化した工場棟で、ExOne製砂型3Dプリンタ「S-Print」や低圧鋳造といった特徴的な鋳造設備を導入。これにより、品質や技術的な要求の高い製品においても、短納期で安定的な製造を実現した。また同時に、砂型3Dプリンタを用いた砂型造形サービスを開始し、自動車関連メーカーへの納入を開始。


コンセプトセンター第6期棟 砂型造形室

同社は、2020年に2台目の砂型3Dプリンタの導入も予定しており、今後は自社工程での活用を通じて砂型造形のノウハウを蓄積するとともに、砂型造形サービスのさらなる顧客獲得に努め、同社の主力事業である鋳造事業の売上拡大に繋げる。


コンセプトセンター第6期棟 低圧鋳造室

新工場概要

  1. 名称:コンセプトセンター第6期棟
  2. 住所:長野県飯田市嶋135番地
  3. 延床面積:521.5㎡
  4. 主な生産工程:鋳造

主な設備の概要

砂型3Dプリンタ
従来職人の手作業によって行われていた作業工程を短縮し、数多くの砂型を組み合わせて構成する自動車のシリンダーヘッドやインテークマニホールドの中子製作において、飛躍的な工期短縮を実現する3Dプリンタで、EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド自動車)化によって益々大型化・複雑化する設計に対し、これまで手作業で造型することのできなかった複雑な砂型にも対応可能。

コールドボックス中子造型機
砂型鋳造で使用する中子を製造する設備で、 アミンガスを使用したガス硬化造型法を採用。従来の自硬性の砂型と比較して強度が高いことから、シリンダーヘッドなどの製造時に使用される複雑な砂型を製造する際に使用される。

低圧鋳造設備
耐熱マグネシウム合金を材料とする難易度の高い製造時の歩留まりが改善され、品質の高い鋳造品をより安定して提供することが可能となる鋳造設備。アルミニウム合金の製造においても、自動車のシリンダーブロックやシリンダーヘッド、足回り部品等の重要保安部品、航空分野で求められる高品質の鋳造品が、従来よりも容易に製造できるようになる。


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