- 2020-2-14
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EPFLの研究チームは僅か数秒でオブジェクトを構築する体積3Dプリント方法を開発
ローザンヌに本部を置くスイスの連邦工科大学「スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)」の研究チームは、僅か数秒で小さくて柔らかい高精度なオブジェクトの生成を可能にする新しい3Dプリント方法を開発した。
Laboratory of Applied Photonics Devices(LAPD)によって開発されたこの3D方法は、物理探査、医療診断等で用いられる逆解析技術の一つ「トモグラフィー(tomography)」にヒントを得て開発された技術で、複数の角度から照射されたレーザー光のパターンによって、液体材料(バイオゲルまたは液体プラスチック)を重合する。この手法を用いることで、補聴器や細胞の足場などの柔らかい物体を、サポート構造を必要とせず迅速に生成することができ、医療およびバイオプリンティング分野で重要役割を果たすことができるとしている。
EPFLチームによって特許出願中のこのプリントプロセスは、僅か30秒で最大2cm(精度:80マイクロメートル)の物体を3Dプリントすることができる。EPFLチームは、システムの継続的な開発と販売を目指し、EPFLのスピンオフ企業 Readily3D と共同で商品化に向けた調整を進めている。
この革新的な3Dプリントプロセスは、バイオプリンティング分野における様々な課題を克服し、組織または臓器を作製するための繊細な細胞の足場の構築に使用可能であり、研究チームは既にいくつかの医療機関と協力して、この技術を使用した3Dプリント動脈の開発およびテストを実施し、有望な結果を示している。
また、この3Dプリントプロセスは液体ポリマーおよびヒドロゲルと互換性があるため、カスタマイズされた補聴器およびマウスプロテクターの製造にも使用できるだけでなく、仕上げを必要としないシリコンまたはアクリル部品など、様々な分野のデザイン用途にも応用できるとしている。
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