- 2021-6-22
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3Dプリント製電子ノーズは、わずか80秒でCOVID-19を嗅ぎ分けることができる
イスラエルのレホヴォトにある研究機関ワイツマン科学研究所の研究チームは、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に感染した人を識別することができる、3Dプリント製「Electronic nose(電子ノーズ)」を開発した。
研究チームが開発したこの装置は、ガスユニット、センサーアレイ、3Dプリントされたサンプリングバルブで構成されており、フィールドテストを通じて、患者の鼻腔内に存在するCOVID-19やその他の揮発性有機化合物(VOC)を検出できるよう調整されている。科学者たちによれば、今後さらに改良を加えれば、COVID-19の検査を容易にする装置を市場に出すことができるだろうと考えており、特に空港やライブイベントなどで使用することで大きな効果が期待できるとしている。
ウイルス単体ではVOCを放出しないが、実際に多くの病気が匂いで検出することが可能で、現在は犬などの訓練された動物を使い、一見健康な人の病気の兆候を検出することが行われている。しかしこの方法では大規模な検出が不可能なため、効率的な検出方法が必要とされている。一方、複数のセンサーを内蔵する電子ノーズの認識プロセスは人間の嗅覚に似ており、さまざまな化学領域の信号を検出するように最適化したり、動物の嗅覚システムを模倣することが可能で、様々なアプリケーションに対応している。しかし、特定のVOCを検出できるマルチセンサーモデルの開発には時間が掛かるため研究チームは、3Dプリント技術を用いて、COVID-19を検出するために特化した電子ノーズを開発した。
このプロジェクトのリーダーであるNoam Sobel氏は、昨年実施された初期テストの際に「すべての病気には特有の匂いがあります。それは、病気によって代謝物の持つ代謝過程が変化し特有の匂いを発するからです。電子ノーズは、匂いを認識できる非常に感度の高いデバイスのことであり、COVID-19の検出率を高めるためチームは、トレーニングを重ねています。」と語っていた。
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