金属3Dプリント技術で海洋タービンを製造

Renishaw、メタル3Dプリント技術を使用して海洋タービン部品を製造

英国のエンジニアリング企業でメタル3Dプリンタメーカーの Renishaw(レニショー)は、カナダの Nova Scotia Community College(NSCC)と提携し、アディティブ・マニュファクチャリング(Additive Manufacturing 以下 AM)を使用して、2つの海洋タービン部品を製造したことを発表した。この部品は、風力タービンの設計を専門とする工業設計会社 Biome Renewables のために製造された。


3Dプリントされたタービン部品 Phot:Renishaw

レニショーは金属AM製造技術を使用して、タービンのローターとカーブしたプロペラと共回転して抵抗を低減する「PowerCone®」レトロフィットの製造を支援。金属AM技術を使用してこれらのパーツを製造することで、80%のコストを削減し、2ヶ月で2つのタービンコンポーネントを開発することができた。
レニショーは、Biome Renewablesの2つのパーツの設計を支援。1つは、既存のタービンハブに取り付ける後付け部品「PowerCone®」で、ブレードを低速で回転させることで効率を10~15%向上させることができる。またレニショーでは、ブレードが水中で回転する際の抵抗を低減するため、湾曲した設計のプロペラの製造も支援した。
これらのパーツを使用したタービンのプロトタイプは、北アイルランドのストラングフォード湖でテストされ、広範囲の潮の流れの中で、改造したタービンが大きなレベルのパワーを生み出すことを証明した。

Biome Renewablesは、カナダのオンタリオ州に拠点を置く風力タービンの設計を専門とする工業設計会社で、同社はNSCCが海洋技術に特化し、さまざまな産業のために試作品を製造する工学研究施設を持っていることから、潮汐エネルギーに進出することを決めた際にNSCCへ打診した。NSCCが使用していたプラスチックのソリューションは潮汐環境に適していなかったため、金属AM技術を使用してパーツの強度を高める事を目的に、金属AM製造の専門家であるレニショーへ技術支援を依頼した。


金属3Dプリントパーツを備えた海洋タービン Phot:Renishaw


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