英国の心臓外科チームは世界で6番目となる3Dプリントインプラント手術に成功した
2019年7月、英国バーミンガムにあるクイーン・エリザベス病院(Queen Elizabeth Hospital)の外科チームは、患者の胸骨の修復をサポートするために設計された3Dプリント製胸骨インプラントを取り付ける手術に成功した。
世界で6番目の事例となる手術を受けた52歳の患者は、2016年に行われた狭心症手術でワイヤーを使用し胸郭の一部を繋ぎ合わせたが、適切な状態に保持されず、その手術が原因で発症した合併症により胸骨が崩壊。術後の痛みに苦しんでいた患者は、University Hospitals Birmingham NHS Foundation Trust(UHB)の外科医Ehab Bishayが実施した3Dプリント移植に関するドキュメンタリー番組を視聴した後、Facebookを通じてBishay氏に連絡。他の医療機関で「損傷が激しく改善が見込まれない」と診断された胸郭の一部を、3Dプリントされたチタン製プロテーゼに交換することで痛みから解放された。
感染に強く、軽量で丈夫なチタン製インプラントを用いた手術は、米国、欧州、中国など複数の医療機関により実施されている。
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