WACKER、マルチマテリアル対応シリコーン3Dプリンタ「ACEO Imagine Series K2」を発表
ドイツのミュンヘンに本拠を置く化学製品大手 Wacker Chemie AG は、プラスチックとゴム産業のための国際見本市「K 2019」において、自社ブランドACEOの最新マルチマテリアル対応シリコーン3Dプリンタ「ACEO Imagine Series K2」を発表した。
ACEO Imagine Series K2でプリントされた肝臓モデル。黒い斑点は腫瘍を示している。
ACEO Imagine Series K2は、最大で4種類のシリコーン材料を同時にプリントする機能を備えたマルチマテリアル対応の3Dプリンタで、異なる色や硬さを統合したオブジェクトを作成することができる。また、サポート材料を必要とするオブジェクトのプリントにも対応するため、複雑な構造の中空物を造形することも可能だ。
マルチマテリアルシリコン3Dプリンティングは、特に医療分野への応用が期待されており、CTスキャンされた臓器の腫瘍または罹患血管など、色や硬さの異なる部位を区別可能なリアルな物理モデルとして再現できるため、個々の患者特有のリアルな臓器3Dモデルを利用した高精度な術前計画が構築できる。
ACEO Imagine Series K2でプリントされた中空モデル
ACEO Imagine Series K2は、マルチマテリアルプリント機能に加え、塗布された各シリコーン層を測定し、それらをCADモデルで指定された目標値と比較する新しい自動制御技術を備えており、プリント時のレイヤーの不一致を特定できるだけでなく、後続レイヤーとの修正を自動的に実行することができる。この新しいインラインチェックおよび修正機能により、より正確なオブジェクトが作成可能となる。
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