Bondtechは3Dプリンタ「Creality 3D CR-10S」の性能向上用アップグレードキットを発表
高性能な3Dプリンタ用エクストルーダー(押出機)をラインアップするスウェーデンのメーカー Bondtech は、安価に大判3Dプリントが楽しめる3Dプリンタ「Creality 3D CR-10S」用のDirect Drive System(DDS)エクストルーダー搭載のアップグレードキット「DDS FOR CREALITY3D CR10S(以下 DDS)」をリリース。
本体価格:260ドル(日本への送料込みで291ドル)
CR-10S用アップグレードキットとして設計されたDDSは、高性能のBondtech Mini Geared(BMG)エクストルーダーとオールメタル製E3D V6ホットエンドを組み合わせた製品で、CR-10Sにおける材料供給問題や対応材料を拡張する機能を追加し、プリント品質を向上させることができる。
BondtechはDDSを設計するに当たり、3Dプリンタ愛好家Greg3Dと協力。2018年9月に3DプリントコミュニティサイトThingiverseで公開されたエクストルーダー改良キット、通称「The Tank(Bondtech BMG + E3D V6ホットエンドを統合した物)」を参考にDDSを開発した。
DDSは、BondtechのDual-Drive技術とE3DのV6 All-Metal Hot-Endを統合した物で、フィラメントの粉砕や滑りを防ぎスムーズな材料の流れを実現し、口径の細いノズルを使用した高解像度3Dプリントから、口径の大きなノズルを使用した高流量プリントにも対応する。このアップデートキットを取り付けたCR-10Sは、材料送りが難しい柔らかいフィラメントなどを含め、最高285℃までの高温材料も糸引きや目詰まり少なく確実にプリントすることができるようになる。
キットの交換作業に必要な工程は、公式サイト上から動画で紹介されており、追加の配線作業やはんだ付け等の作業を必要とせず、簡単に手持ちのCR-10Sに取り付けることができる。
安価に大判3Dプリントが楽しめるとして人気の「CR-10S」だが、3Dプリンタに詳しいヘビーユーザーからは厳しい評価を受けており、特にノーマルのエクストルーダーの性能については厳しい意見も多いため、DDSのような性能の高いエクストルーダーに交換するだけでも、ある程度の品質向上が期待できる。
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