- 2021-3-30
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Stratasysは生産レベルの新しい粉末ベース3Dプリント技術「SAF」を発表した
大手3Dプリンターメーカー Stratasys は、量産ニーズに対応するために開発されたパウダーベッド・フュージョン方式の3Dプリント技術「SAF(Selective Absorption Fusion)」を発表。2021年第3四半期から提供を開始する。
SAFは最終部品のため生産レベルのスループットを提供する新しい工業グレードのアディティブ・マニュファクチャリン技術で、10年を超える研究開発の成果であるSAF方式の3Dプリンタは生産レベルのスループットで競争力のあるパーツあたりコストを実現し、満足度や高い生産歩留まりを可能にするパーツ品質、一貫性、信頼性を提供。
SAFテクノロジーはカウンター回転式ローラーを使用してプリントベッド上に粉末層をコーティングし、吸収流体をプリンティングしてパーツの層を描く。プリントベッドの全範囲に赤外線ランプをあてることにより、描かれた層が融合。SAFテクノロジーはこうした重要な加工ステップをプリントベッド全体で同一方向に実行し、均一に加熱。これにより、造形時の配置を問わず、すべてのプリンティング・パーツの一貫性を実現する。
一貫性と効率の高いパウダーマネジメント
SAFテクノロジーの革新的な「Big Wave」パウダーマネジメント・システムは、必要な粉末をプリントベッド全体に常に確実に分散し、熱安定性が高く広い粉末面の維持を可能にする。あふれた粉末はすべて迅速に再循環され、粉末が熱にさらされるのを最小限にとどめるとともに、粉末の劣化を抑える。これにより、必要な新しい粉末の量と運用コストを低減する。
エネルギー効率の高い吸収流体と工業用プリントヘッド
SAFテクノロジーは高エネルギー吸収「HAF」流体を、粉末形状の材料層の全領域の上にわずかワンパスで選択的に噴射する技術で、工業用ピエゾ方式プリントヘッドは流体を1回または複数回噴射し、スループットに影響を及ぼすことなく、細部や広い領域の製作を行う。この技術はユニークで特殊な機能性流体に対応し、さまざまな粉末を加工。赤外線エネルギーが照射され、選択された領域と下層の粒子を融合し、厳格な熱制御により反りや品質への影響を防止するとともに、プリントベッドに必要とされるピーク温度を低減することから、SAFテクノロジーは生産に最適としている。
ストラタシスのプロダクト・ストラテジーおよびコーポレート・デベロップメント担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのOmer Krieger氏は次のように述べている「多くの企業がより迅速で効率的な製造方法を模索する中、世界のさまざまな産業で3Dプリンティングによる製造のトランスフォーメーションが進んでいることから、私たちは最終製品をビジネス戦略の中核として位置づけました」と述べ、さらに「SAFテクノロジーは車載、コンシューマ製品、家電、産業機器などのアプリケーションに対応するための新たな機会を切り拓く大きなイノベーションを意味します。これにより、私たちは多くのアプリケーションの従来型製造からの移行を実現するとともに、アディティブ方式でしか製造できない製品の開発も可能にします。」
ストラタシス社内の市場分析によれば、製造用途では3Dプリンティング産業で著しい成長の可能性が最も大きく、2025年までに市場規模が約250億米ドルに達するとみらる。実際にCONTEXTはポリマーパウダーベッド・テクノロジーを採用した3Dプリンタの売上高の年間成長率が2020年から2024年までに21%になると予測。FDMやOrigin P3方式の3Dプリンタにより、ストラタシスは多数の産業にわたり、ツーリングから最終部品に至るまで、製造用途の大部分に対応できる体制を確立している。
ストラタシスは多数の産業でサービスを提供できるアプリケーションを拡充するため、SAFテクノロジーを採用したH Seriesプロダクション・プラットフォームを開発。SAFテクノロジーはポリアミドやエラストマーなどのさまざまな材料を加工でき、ストラタシスと主要な化学製品会社との協力関係により、新材料の迅速な市場投入が可能となる。
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