- 2020-10-12
- 最新情報
- 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, AIRBUS, ARCAM AB, Boeing, Direct Manufacturing, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, GE, Jet Engine, SLS, ジェットエンジン, テクノロジー, 工業製品, 粉末焼結, 航空機
300以上の3Dプリント部品を搭載するボーイング777X用GE9XエンジンがFAA認証を取得
米国の複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の GE Aviation は、300以上の3Dプリント部品を搭載するボーイング777X用GE9Xエンジンが、連邦航空局(FAA)の認証を受けたことを発表。
この認証を取得したことによりGEは、GE9Xエンジンの量産と商用サービスの開始が可能となった。
多くの3Dプリント部品を統合したGE9Xエンジンは、ボーイング777X用に設計された最新のターボファンエンジンで、燃料効率が高く従来のエンジンよりも20%燃費が向上。またこのエンジンには、イタリアの Avio Aero とオハイオ州にあるGEの Additive Technology Center(ATC)チームが製作した3Dプリントされたチタンアルマイト製のエンジンブレードも組み込まれており、より効率的に燃料を燃焼させ、少ない排出ガスでより多くのエネルギーを生成することができる。
炭素繊維複合材で作られた134インチのファンは、効率よく航空機を推進させるため、可能な限り多くの空気を取り込むよう設計されている。
FAA認証プロセスはとても厳しく、GEアビエーションは2017年から認証を得るまでに9種類のエンジンのテストを実行。これら一連のテストには、水やひょうの曝露からバードストライクまで、あらゆるものをエンジンに投げ入れるテストや、稼働中にエンジン内部のブレードが破損し飛散するブレードテストなど、多くの過酷なテストを実施。また別のテストでは、エンジンを様々な条件で数千回もの離着陸をシミュレートした後、分解して各部品を検査。
これらの厳しいテストを経たエンジンは、2019年にボーイングへ向けて出荷を開始し、4機の777X試験機でテストフライトを実行した。
関連記事:300点の3Dプリント部品を搭載するボーイング777X
FAA認定後GEは、エンジンモジュールの受注が600件を超えたことを発表。多くの3Dプリント部品を搭載するボーイング777Xは、2022年前半に就航を予定している。
関連記事
- 21個の3Dプリント部品搭載の超音速飛行機「XB-1」
- 3Dプリント技術を採用した超音速機「XB-1」
- 100%3Dプリントされたロケットエンジン「Dhawan-1」
- ボーイング、スコットランドに3Dプリント研究施設を開設
- 米空軍がB-2爆撃機に3Dプリント部品を採用
- Rocket Lab、3Dプリント製エンジン搭載ロケットの打ち上げに成功
- イスラエル国防省が3Dプリント製ドローンを開発
- Stratasysの3Dプリンタで超音速旅客機用部品を製造
- SpaceXのレプリカヘルメットの3Dプリントデータを公開
- ISSに3Dプリント材料のリサイクルシステムを導入
- 宇宙空間で人工肉の3Dプリントに成功
- 宇宙探索用、生体組織3Dプリント技術
- ロシア企業が月面に3Dプリント施設を建設
- 宇宙空間で人間の臓器を3Dプリント
- 欧州企業が共同で宇宙用大型3Dプリンタを開発
- 宇宙空間で人間の臓器を3Dプリント
- 米国ロケットベンチャーが3Dプリントロケット発射施設を建設
- 中国は3Dプリント技術で月面基地建設を計画
- 3Dプリント技術で衛星用燃料タンク製造
3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp