- 2019-6-25
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MM総研、国内法人における3Dプリンタの導入実態調査結果を発表
以下 MM総研ニュースリリースより引用
MM総研は、国内法人における3Dプリンタの導入実態に関する調査結果を発表した。
同調査は、国内法人の34,776人を対象にWebアンケートを実施し、回答者の中から、さらに3Dプリンタ機器の導入または3Dプリント出力サービスの利用について「決裁権がある」および「選定に関与する」「利用・運用する」担当者600人を対象に実施されたものとなる。
調査を集計・分析したところ、2018年の国内3Dプリンタ全体の市場規模は330億円(前年比18.4%増)となり、2019年5月現在、国内法人における「デスクトップ3Dプリンタ」の導入率は4.0%で「産業3Dプリンタ」の導入率は3.5%だった。
2019年は試験的に導入していた利用者が減り、3Dプリンタの特性やメリットを享受した企業等が本格運用に入るフェーズだと推察する。
2018年の国内市場規模は330億円
今回の調査において、2018年における国内3Dプリンタ市場全体の規模は前年比18.4%増の330億円となった。セグメント別にみると、2018年の「デスクトップ3Dプリンタ」は5.8億円、「産業3Dプリンタ」は136.1億円で「3Dプリント出力サービス」の実績は56.4億円となった。2021年の市場規模は、2017年比2.4倍の673億円と予測する。
導入率の伸びは鈍化、メリットを得た利用者が本格運用を開始
2019年5月現在、デスクトップ3Dプリンタの利用率は4.0%と2018年1月の前回調査から0.7ポイント増加し、検討率は2.2%(前回調査比0.8ポイント減)となった。一方、産業3Dプリンタの利用率は3.5%と、前回から0.4ポイント減少、検討率は2.0%(前回調査比1.1ポイント減)。
デスクトップ3Dプリンタの導入・検討率を従業員規模別に見ると、1~99人の中小企業の利用率は減少。一方、100~999人の企業は「自社保有」が前回調査比1.5ポイント増の4.3%、1,000人以上の大企業の「自社保有」は前回調査比2.0ポイント増の5.1%となった。従業員規模が大きい企業ほど、自社に3Dプリンタを導入する傾向にある。産業3Dプリンタの導入・検討率は、1~99人の企業が1.6%(前回調査比0.4ポイント増)、100~999人の企業が5.5%(前回調査比2.2ポイント増)、1,000人以上の企業が5.1%(前回調査比0.3ポイント増)という結果になった。2019年は試験的に導入していた利用者が減り、3Dプリンタの特性やメリットを享受した企業等が本格運用に入るフェーズであると推察する。
試作品製造としての利用が多く6割に達する
3Dプリントする造形物は「試作品、試作型」(66.0%)のみ前回調査から2.5ポイント増加したが、「模型」が24.1%(16.1ポイント減)、「金型、治具」が16.6%(14.7ポイント減)という結果になった。最終製品を造形する割合は7.2%と前回調査から8.6ポイント減少。模型や金型、最終製品に期待して試験導入していた利用者が減ったためと分析。具体的な造形物を聞いたところ、何らかの部品やパーツが最も多く、次いで自動車や建築、人体や動物などの模型が多かった。
造形物の強度向上や3Dデータ作成のサポートが課題
3Dプリンタおよび3Dプリント出力サービスにおいては、デスクトップ3Dプリンタは「操作性の良さ」(27.7%)、産業3Dプリンタは「手頃な運用コスト(機器の維持費、メンテナンス費用など)」(23.5%)、3Dプリント出力サービスは「造形物の精度の高さ(表面の状態や色など)」(27.4%)が最も重視されている。一方で、デスクトップ・産業ともに「造形物の強度が低い」が問題となっていることがわかった。造形物の精度は向上しているが「強度の向上」が課題となっていることが分かる。
3Dプリント出力サービスは「3Dデータの準備に手間がかかる」(26.8%)が最も高く、3Dデータの作成段階からサポートを必要していることがわかった。
今回の調査結果から浮かび上がった3つの課題
1つ目は「造形物の強度の強化」で、3Dプリントした造形物を最終製品として扱えるようにするためには必要不可欠だ。
2つ目は問題点として上位項目に挙がっている「3Dデータ作成のサポート」。産業3Dプリンタ利用者が感じる問題点を従業員規模別に見ると「3Dデータの準備に手間がかかる」は1~99人の企業(n=49)で18.4%、100~999人の企業(n=76)は30.3%、1,000人以上の企業(n=117)は24.8%といずれでも上位項目に挙がっている。
3つ目は「手頃な運用コストの設定」だ。機器本体の維持費、メンテナンス費用などをはじめ、造形材料の低価格化が長期的な3Dプリンタの利用に寄与すると分析する。
同調査に関する詳細なレポートに関する問合せは、下記まで
株式会社MM総研
担当:小野寺
所在地:東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー
連絡先:03-5777-0161
https://www.m2ri.jp/contact/
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