リコー及び豊田合成がエス.ラボへ出資

エス.ラボはリコーおよび豊田合成と3Dプリンタ開発に関する資本出資と業務提携契約を締結

3Dプリンタの開発設計・製造・販売を行う京都の工作機メーカー エス.ラボ(slab)は、リコーおよび豊田合成からの資本出資と、3Dプリンタの販売に関する業務提携契約を締結について発表した。

リコーとエス.ラボが資本出資および3Dプリンタに関する業務提携契約を締結

リコーは、エス.ラボに資本出資し、3Dプリンタの販売に関する業務提携契約を締結。
これにより、リコーの国内販売会社であるリコージャパンは、エス.ラボが独自開発し、8月1日に新発売するペレット溶解積層方式3Dプリンタ「GEMシリーズ」4機種を販売。

エス.ラボが独自開発したペレット溶解積層方式3Dプリンタは、樹脂成型用ペレット(顆粒状の材料)を3Dプリンタの造形材料として直接使用できるもので、従来の熱溶解積層方式3Dプリンタでは難しかった大型サイズの造形を、高速かつ低コストで実現。また、造形材料をフィラメント化(3D造形のために熱溶解し糸状にすること)する必要がないことから従来では造形することが出来なかった、硬質な材料や軟質な材料の造形をすることも可能になる。

今回新発売する「GEMシリーズ」は、一時間当たり5,000ccという圧倒的な吐出量で高速造形が可能で、車のバンパーのような大型部品の少量生産が可能。また材料の自由度が大きく、ユーザー自身による材料開発が可能となっている。

豊田合成、エス.ラボへの出資を決定

豊田合成は、製品開発のスピードアップや少量・多品種生産の高効率化に向けて、樹脂3Dプリンタを開発・生産するエス.ラボへの出資を決定。
出資額は4,500万円で、出資後の出資比率は6.3%となる。

現在、自動車業界では「CASE:Connected(インターネットへの接続)、Autonomous(自動運転)、Shared(カーシェア)、Electric(電動化)」に代表される新技術の開発競争が激化するなど加速度的に環境が変化しており、開発・生産現場においても既存の枠組みにとらわれない技術革新が求められている。その1つの手段として、樹脂3Dプリンタの活用が始まっているが、製品品質や成形時間の制約などもあり、限定的な用途に留まっている。今回の出資により、両社は樹脂3Dプリンタの高精度化や高速化に取り組み、製品開発のスピードアップを図るとともに、少量・多品種製品を効率よく製造できるフレキシブルな生産技術の開発を進める。


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