ロシア初の3Dプリントエンジンの試験飛行に成功

ロシア政府支援のベンチャーが3Dプリント製ガスタービンエンジンの飛行試験に成功

防衛産業における先端研究プロジェクトのためのロシア国営財団(Russian Foundation for Advanced Research Projects in the Defense Industry)とロシア連邦の国営研究機関である全ロシア航空材料研究所(The All-Russian Institute Of Aviation Materials 以下 VIAM)は、3Dプリントされた「MGTD-20」ガスタービンエンジンの初フライトテストに成功した。

この3Dプリント製エンジンは、ロシアの警備会社 JSC NPO OKB im.によって設計された翼幅3メートルの無人航空機(以下 UAV)に搭載され、モスクワから東に500マイルほど離れたタタールスタン共和国のカザンバシュ航空センターでテストされた。
テストに使用されたUAVの重さは約40kg(10kgのエンジンを含む)で、最大推力20kgfのパワーユニットにより最高高度170メートル、平均速度130 km/hの自動操縦モードで飛行。タービンの作動回転数は最大58,000rpmで、最高速度は時速154kmを記録した。

この3Dプリント製エンジンは、従来の製造方法に比べてコストが半減し、20倍の速さで組み立てられたという。今回のテストフライトの成功を受けた本プロジェクトチームは現在、産業用として推力クラス10、20、125、150kgfの小型ガスタービンエンジンの開発を行っており、すでに「MGTD-10、MGTD-20、MGTD-125」の耐久試験に成功しており、2022年までの量産化を目指している。

ロシア政府の支援を受け2015年11月に発足したジョイントベンチャーは、航空機やロケットのエンジンを3Dプリントするのに必要な「新世代材料」の開発を目指しており、このプロジェクトの枠組みの中で、SLS方式の3Dプリントシステムを導入して「MGTD-20」ガスタービンエンジンの試作品を製作している。

ロシアの航空宇宙産業で使用されるすべての金属および非金属材料の研究、開発、テストおよび認証を取り仕切るVIAMは、高衝撃性能を有するカスタム設計の金属粉末を活用して、既存の材料を使用して製造されたものよりも20%の強度を持つタービンを3Dプリント。またVIAMは、プロセスを最適化し、プリント時間を短縮するために様々な合成技術、熱処理、後処理ソリューションを提供している。


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